■感想など■

2011年02月08日

[LIPS]『Piece.03』「二人の静謐」〜こぼれる想い〜

■■ Scene.01 ■「ティファ」■■






 …………どこからか……物音がしていた………………。




 …………遠い……とおいところから…………。

 ううん……違う……


 ……あれは……バスルームの扉が開いた音ね……。
 そして…………そしてあれは、キッチンの蛇口をひねる音だわ……。

 ふふふ……

 毎日慣れ親しんだ、私とあの人の「お城」だもの。
 どこに何があるか、何がどんな音を立てるかなんて、目を瞑っててもわかるわ。

 あれ?

 ……足音が聞こえてくる……。

 これは……あの人の足音……。
 おかしいな……今あの人はジュノンに行ってる筈なのにな……。


 そう思っていると、ひんやりとした布が、額にのせられた。
 身体が火照って……だるい……。ぼんやりとした目を開くと、私の事を心配そうに覗き込んでいる、ツンツンチョコボ頭が目に入った。
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2011年02月07日

[PAIN]『Piece.02』「おいらにはわからないこと」〜絡み合う二匹のケモノ〜

■■【2】■■

「中に出してもよかったのに……」
 ティファが、くすっと笑みを浮かべながら上半身を起こした。肥大した二つの乳房が、ゆらっと重そうに揺れる。
 その乳房と、滑らかな腹には、白い粘液が飛び散っていた。あれがおそらくクラウドの精液だろう。彼はティファの胎内に放つ事無く、彼女の腹に射精してみせたのだ。
 ティファは枕元のティッシュで、手早く乳房から垂れる彼の精液を拭った。そして次には、タオルでもう一度拭い、顔や手足の汗を軽く拭き取る。その表情はサバサバしており、どこか、スポーツを終えた時のような、トレーニングを終えた時のようなさっぱりとした雰囲気があった。
 少なくとも愛を交わした、とろけるような蜜の香りは無い。
「私、もうちょっとでイクところだったのよ?」
「……すまない」
 クラウドは溜息と共に小さく呟き、ティファが差し出したティッシュを股間にあてがった。おそらく、自分で陰茎についたティファの粘液と精液を拭っているのだろう。
「いいわ。ヴィンに満足させてもらうから」
 ティファはそう言うと床に立ち、イスにかけてあったガウンを素裸に羽織(はお)った。そうして軽く髪を整えると、屈み込んでクラウドの頬にキスをした。
 軽い、挨拶のようなキスだ。
「じゃあね」
 身を翻して入り口に向かって歩いてくるティファに、『彼』は慌てて廊下の暗がりに身を潜めた。
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2011年02月06日

[LIPS]『Piece.02』「二人の儀式」〜スウィート・バスタイム〜

■■ Scene.02 ■「クラウド」■■

 『夜の日』は、二人でお風呂に入る。

 いつの頃からか、習慣になった二人の『儀式』だ。
 ゆったりとした大きなバスタブは、ティファが頑固に主張して買い求めたもので、ひどく値が張ったが、こうして二人で入る事を考えたら、安い買い物だったかもしれない。
 今はそう思う。
 ティファの白くてすべすべな背中を洗ってやりながら、俺は、ぼんやりと考えていた。

 ティファは可愛い。
 小さい頃、俺の世界の中心には、いつもティファがいた気がする。
 山間の小さな村だ。
 ただでさえ子供が少なく、「女の子」と呼べる歳の子など隣のクアウルさんの所の「チュセ」を入れても、たったの4人しかいなかった。
 ティファはその中で、ただ一人の同世代の女の子だ。
 俺と同世代の男は、誰でもティファに気があった。
 ティファの気を引こうと、一生懸命だった。
 世界が狭かったんだろうな。
 だからといって、ティファに魅力が無かったという訳じゃないんだ。
 実際、ティファはあの頃から可愛かったんだから。
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2011年02月05日

[LIPS]『Piece.02』「二人の儀式」〜スウィート・バスタイム〜

■■ Scene.01 ■「ティファ」■■

 クラウドと一緒にお風呂に入る。

 半ば、『夜の日』の儀式となったこの行為を、私は愛してる。
 あったかいお湯に浸かって彼の腕に包まれながらうっとりとなる瞬間を、この体と心に「至福の時」として刻み込んでしまっているのだ。
 好きな人と、ずっとそうしたかった。
 彼と、そうしたかった。
 だから、大きなバスタブが入るくらい広いバスルームの家を選んだのだし、それに見合うだけのバスタブを運び入れた。
 バスタブは真っ白で、陶磁器特有の滑らかな肌触りで気持ち良く、二人で浸かってもたっぷりと余裕がある。
 バスタブにこだわったのだから、当然バスオイルやバスキューブも、香りのいい上等なものを選ぶ。
 『夜の日』は特別な日なのだから、それは、私にとっては当たり前過ぎるほどの事なんだけど、実を言うと彼にはあんまり理解してもらえてないみたいで、そこのところがちょっとだけ哀しい。
「ティファ」
 バスルームからクラウドの声が聞こえる。
「はぁい」
 私は髪を結い上げながら、彼に返事を返した。
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2011年02月04日

[PAIN]『Piece.01』「にくらしいあなたへ…」〜あなたが抱いてくれるなら〜

■■【2】■■

 素裸になり、ベッドの端に座った彼の両脚の間に跪くと、彼女は自分が彼だけに仕える奴隷か召し使いのように感じて、倒錯的な想いにかられてしまう。傅(かしず)き、降伏する事によって「彼に征服された至福」を感じてしまうのだ。
 誰に抱かれようと、誰に『精』を注ぎ込まれようと、今この時、自分は彼だけのモノであり、彼は自分だけのものなのだ。
 そういう想いである。
 彼女は丁寧に彼のズボンのファスナーを開けると、それがこの世で一番大切な宝物のように、情欲で濡れた瞳で見詰めた。
「ふあっ……くふっ……う……んんっ……」
 愛しそうに舌をはわせ、はむはむと唇で甘噛み、舌全体で頭に溜まったぬめりを嘗めとってゆく。
 溜まった恥垢を奇麗に嘗め、飲みこみ、大きく口を開けて彼を向かい入れる。喉の奥まで彼を誘うと、上顎のこりこりした部分で刺激しながら、たっぷりと唾液をまぶして抜き出した。それらを全て、愛しくて愛しくてたまらない、したくてしたくてたまらない、といった感じで繰り返すのである。今の彼女を見れば、おそらく誰もが彼女をインフォマニア(多淫症)だと思ってしまうに違いなかった。
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2011年02月03日

[PAIN]『Piece.01』「にくらしいあなたへ…」〜あなたが抱いてくれるなら〜

■■【1】■■

 神羅によってブラックマーケットに手配がまわり、既に数ヶ月になる。
 必要な物資は、地下組織アバランチのコネクションを使いなんとか凌いでいたが、彼らとていつも協力的なわけではない。皆、自分達が生きるに必死なのである。
 食料は、モンスターを捕獲し加工したり、木の実や草の実を採取することによって得る事が出来たが、人間には食欲の他にも、押えようの無い欲求が存在する。
 問題は、それを処理するための店に、入る事が出来なくなった事にあった。

 これまで、滞在する街には、必ずと言っていい程“その手の”店が存在し、事実、この旅が始まる以前から、バレットやクラウドなどは、それらの店を利用していたものだ。
 彼らは聖人ではないし、世捨て人でも俗世の汚れを嫌う僧侶でも無い。
 女性ならば抑える事も出来るかもしれないが、パーティを構成するメンバーは、未だ自らの欲求を持て余す世代を生きているのだ。
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2011年02月02日

[LIPS]『Piece.01』「二人でいること」〜君色に染まる〜

■■ Scene.01 ■「クラウド」■■

 キッチンから、夕食の用意をする音が聞こえる。
 野菜を刻む音。
 鍋の蓋を開ける音。
 水道の蛇口をひねる音。
 水の音。
 棚から食器を取り出す時の澄んで乾いた音……。
 音を立てているのは、黒髪の女性だ。
 俺の……まだ若い奥さん。
 彼女と結婚して、もう2ヶ月になる。

 新婚当時は「もうちょっと遠慮しろ!」とさえ思っていた、かつての仲間達の訪問も、さすがにこの頃はめっきり少なくなった。
 だからと言って、寂しいとか、そんなんじゃない。
 人は、生活していくものだから。自分達の、本来あるべき生活に戻っただけなんだと、わかっているから。
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2011年02月01日

[THEM]『Piece.00』「楽宴」〜FRIENDS〜

■■【10】■■

「え? ウソ? やだ……やめようよぉ……そんな冗談……」
「冗談……だと思う?」
「……やだ……本気? わ、私は女よ?」
「そうだよ」
「あ、貴女達も女なのよ?」
「そうね」
「……ちょ……ね、ねえ、落ちついて、落ちついて考えましょ? ね?」
「落ちついてるよ。落ちついてないのはティファだけ」
 エアリスの白くて柔らかい右手が、ティファの肩をやんわりと包んだ。
「……だ……ダメッ!……そんな……いや……ね? 冗談でしょ? 冗談よね?」
「大丈夫。冗談かどうかはすぐにわかるから」
 ユフィの顔が、ティファの火照った頬にキスしそうなくらいぐぐぐ……と寄った。
「うそ……や……やだやだやだやだやだやだ!!!」
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