■感想など■

2011年05月30日

[LIPS]『Piece.04』「二人の睦」〜愛しあうということ〜

■■[LIPS]『Piece.04』「二人の睦」〜愛しあうということ〜■■

■■〜スウィート・キッチン〜■■

■■【1】■■

 暗い闇の中に浮かび上がる窓の明かりがこんなにも温かいのは、そこに「自分の場所がある」からだと、彼は思う。
 “そこに「いていいのだ」という想いではなく、そこに「いる事が当たり前」である幸せ”
 それを胸に刻みつける幸福は、真なる孤独を一度でも味わった者でないと、到底理解出来るものではない。

 「当たり前」だというのは、実は、ひどく「贅沢な事」なのだと、もっと多くの人が気付けばいいのに……。

 泥のような疲れが、魂の深い所まで沈殿したような体を引きずりながら、彼はそう思った。……だが、すぐにその思いを振り払う。
 「幸せ」を「幸せだった」と感じる時……。
 その時を迎えた人は、既に不幸をも、同時に感じているはずだ。

 なぜなら、「本当の幸せ」は「不幸な時」にこそ感じるものだからだ。

 彼は、人々の生活から「不幸」を取り除くために、身を削るようにして働いている。彼だけではない。彼の上司も、友人も、部下も……彼の周りの者全てが……だ。
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2011年05月25日

[LIPS]『Piece.04』「二人の睦」〜愛しあうということ〜

■■【3】■■

「……やっぱり、してあげる」
「いいよ」
「いい。してあげる」
「いいってば」
「してあげたいの。ね、お願い」
「ティファ」
「…………」
「『してあげる』じゃ、意味が無いんだよ。わかってるだろ?」
「…………」
 今度こそ本当に、彼女は泣き出しそうだった。

 どうすればいい?
 私はどうすればいい?
 最初から、答えてあげればよかったの?
 彼の求めるままに、彼を迎えてあげればよかったの?
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2011年05月23日

[LIPS]『Piece.04』「二人の睦」〜愛しあうということ〜

■■【2】■■


 彼は、彼女の胸が好きだ。

 「胸も」でも、「胸は」でも無い。
 彼女の胸「だからこそ」好きなのだ。

 ゆる……と揺れる乳房に、つ……と指を触れる。柔らかな産毛が、光を弾いてきらめいた。突出して、自己を誇示するように起立した乳首が、少し大き目の乳輪の中、突然剥き出しにされた恐れで、ふるふると震えている。
 何度も指で触れ、摘まんで、口に含み、舌でなぶった果実だ。
 それなのに、わずかに色が濃くなっただけで、その優しい造形は、初めて結ばれた夜から少しも変わっていないのではないか……と思われた。
 その紅い甘露に、ついっ……と舌を滑らせる。
『熱い……』
 乳首は、小さなものだ。
 赤ん坊の小指ほどしか、無いだろう。
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2011年05月18日

[LIPS]『Piece.04』「二人の睦」〜愛しあうということ〜

■■〜睦言の夜〜■■

■■【1】■■


 闇は深く……月明かりは、冴え冴えとしていながら、深淵の柔らかさを胸に届けていた。

 室内灯の微かな明かりが、彼の魔晄の瞳をして、闇を闇とさせずにいる。
 常人の眼とは、その持てる力が格段に違うことに気付いたのは、そう遅くはない。もしここに、彼と、彼の愛する彼女以外の人間がいたならば、カーテンの隙間から差し込む蒼い光で、彼の瞳が不思議な彩光を放ったことに気付いただろう。

 魔晄の光……。

 人によっては、彼の……いや、“彼ら”のこの瞳を『魔眼』と呼ぶ者もいる。「汚れ」に犯されているわけでも無いのに……だ。
 彼自身、この光そのものを忌み嫌った事もある。
 ……だが、それは過去の話だ。
 砂漠の砂が水を渇望するほどに憧れ、そして求めたあの狂気の男と、自分が同じ眼を持っているその事実が、かつての彼を苦しめていた事もある。だがそれでも、それは全て過去の想いの記憶でしか無いのだ……。
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2011年05月16日

[LIPS]『Piece.04』「二人の睦」〜愛しあうということ〜

■■〜Other Time〜■■

 吐息は甘く……そして熱かった。

 飛空挺ハイウインド。
 つい先程ウータイへと、仲間の最後の一人を送った空の覇者は、極低音がさざめき出す振動にその体躯を軋ませていた。メインエンジンを切り、補機だけで気流にその身を任せる様は、水面に浮かぶ木の葉のようにゆったりとしている。
 深夜……耳を打つのは、翼に裂かれて後方に流れる、風の悲鳴だけ。
 今、挺内で起きている者と言えば、眠い目を擦りながらも計器類相手に気を張る、メインデッキの当直者だけだろう。

「眠れないの?」
 そのすらりとした体躯が、視界の中にシルエットとなって現れた時、彼はただ一人、ぼんやりと地上の光を眺めていた。
「……ああ……お前も……か?」
「…………うん……」
 冴え冴えとした月明かりに照らされる表情は、甘く、そして柔らかい。
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2011年05月11日

[LIPS]『Piece.04』「二人の睦」〜愛しあうということ〜

■■ Scene.06 ■■
 激しい射精が終わっても、クラウドはティファの中から出ていこうとはせず、ティファもまた、甘美な想いでもってそれを受け止めていた。
 愛しくて愛しくてたまらない……といった様子で、彼女は彼の顔にキスを降らせ、彼女がそうしてくれる事によって、彼は、あれほど激しかった「愛欲」が、優しい「想い」へと昇華していくのを感じる。
 ひとしきり口付けと抱擁を交わすと、
「ふう……」
 彼は、とさっ……と彼女の傍らに寝そべって、ふ……と目を瞑った。
 彼女は、彼の精を一滴も漏らさないように注意しながら身を捻って、彼の汗ばんだ頬に、再びたっぷりと愛情をからめたキスをする。
「ふふ…………疲れた?」
「……ティファはタフだな……」
「ふふふ……」
 悪戯っぽい彼女の瞳の光は、彼女がまだまだ、彼の『激情』を受け止められる事を示している。それでも彼女は、もう十分満足しているという証に、彼の身体に擦り寄って、その火照った頬を彼の肩に擦り付けた。
 一昔前の映画や、三流の恋愛小説では、ここで「良かったわ」「君もね」などという、およそ素面では口に出来ないような恥かしい自己陶酔セリフの一つでも口にするのだろうが、2人は幾度と無く体を合わせ、吐息を合わせた良人同士なのだ。言葉など、今の想いの何分の……いや、何十分の一かも伝える事など出来ないと、十分に分かり過ぎるほど分かっている。
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2011年05月09日

[LIPS]『Piece.04』「二人の睦」〜愛しあうということ〜

■■ Scene.05 ■「クラウド&ティファ」■■
=クラウド・=ティファとして読んで下さい)

 彼は再び律動を再開し、ティファの素晴らしく長く、きゅ……と引き締まった両脚を揺らす事に、没頭し始めた。
 ぶちゅ……と粘液質の水音が響くほどに根元まで差し入れ、下腹と彼女の太股の帰結点が密着するまで押し込んでいる。そうしておいて今度は、今にも外れてしまいそうなくらい浅くまで抜き出すのだ。
 それは、ティファの膝の裏に両手を当て、彼女の体を二つ折りにしての行為だった。そのために彼女の両脚は天を指し、彼が突き入れる度にゆらゆらと揺れるのだ。
「あう……うーー……うーーー……」
 必死に歯を食いしばり、涙がいっぱいに溜まった両目で、一生懸命彼の姿を探しているティファの意識は、嵐の前に消えてしまいそうな蝋燭の炎にも似て、今にも暗闇に呑まれてしまいそうだ。
 その時、不意に彼は律動を緩慢にし、彼女の両脚をシーツに下ろした。そうして、両脚から手を離すと、汗でしっとりと濡れた彼女の赤い頬を両手で包み、ねっとりと濃厚な口付けをする。
「あ……は……んむ……む……」
 彼女は夢中になって彼の舌を迎え入れ、彼が送り込む唾液を鼻を鳴らして飲み下した。

 彼女の滑らかな舌を、ねろ……と自分の舌に絡め、ちゅるちゅると吸う。
 それだけでティファは甘えた吐息を漏らし、もっともっと……と貪欲に激しく、俺の唇を求めてくる。
『かわいいなぁ……』
 そんなティファを、俺はいつもそう思う。
 奇麗で、利発で、気が強くて、けれど俺の前では「弱さ」をさらけ出し、とろとろにとろけてしまうティファ。
 そんな姿を見る度に、
 もっとえっちにしたい。
 もっととろとろにしたい。
 ……そう思うのだ。

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2011年05月04日

[LIPS]『Piece.04』「二人の睦」〜愛しあうということ〜

■■ Scene.04 ■「クラウド&ティファ」■■
=クラウド・=ティファとして読んで下さい)

 ティファが自ら自分の両脚を開き、その深みに俺を誘うのは、最近ではそんなに珍しい事では無い。
 自分で足を開くのは、本当はイヤ。
 恥かしい。
 そこには、破廉恥で嫌らしい私がいる。

 「乱れる事」を楽しみ始めたからこそ、出来る仕種なのだ。
 でも、そんな私の想いの裏には、それを楽しんでいる、もう一人の『自分』がいる。
 私がこうする事で、彼の目が嘗めるようにあそこを見るのを、心の底では喜んでいる『私』がいる。
 見ている。

 俺を甘く見つめ、誘うように……いや、明らかに誘いながら、両手で膝の裏に両手をまわし、ぐい……と開く。赤ん坊の様に、仰向けに横たわるその姿は、ひどく無防備で、そして俺の目に官能的に映った。
 柔らかい『茂み』も、赤く充血して、ぷっくりと厚ぼったい『花弁』も、ぬるぬると濡れて、淫猥な香りを放つ『蜜口』も、後ろの『蕾』さえも、全てを俺の目に晒し、捧げているのだ。
 どこを嘗め、触れて「いぢめて」も、彼女は甘く「啼く」だろう……。

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2011年05月01日

[LIPS]『Piece.04』「二人の睦」〜愛しあうということ〜

■■ Scene.03 ■「ティファ」■■
 この歳になって、初めて見たって言ったら……クラウドは信じるかな……?
 でもね……。
 ……うん、この前、初めて鏡で見たのよ。
 本当よ?

 あれを。

 そう、「アレ」。
 ……キモチワルかった。
 正直言って、もう少しで気絶しそうだったわ。
 あんなのが、自分に付いてたなんて思わなかった。
 ……良く考えたら、あんなのを今までクラウドに見せてたのね。
 しかも……たぶん、きっと、喜んで……。
 だって……クラウドが「好きだ」とか「可愛い形だ」とか言うんだもの……。
 そんなのぜーんぶウソよ。それが良く、わかったわ。

 ……「びらびら」があった。
 貝みたいな……萎れかけた花弁みたいな……。
 左より右のびらびらが大きくて、ちょっと割れ目からはみ出してた。
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