■感想など■

2011年05月11日

[LIPS]『Piece.04』「二人の睦」〜愛しあうということ〜

■■ Scene.06 ■■
 激しい射精が終わっても、クラウドはティファの中から出ていこうとはせず、ティファもまた、甘美な想いでもってそれを受け止めていた。
 愛しくて愛しくてたまらない……といった様子で、彼女は彼の顔にキスを降らせ、彼女がそうしてくれる事によって、彼は、あれほど激しかった「愛欲」が、優しい「想い」へと昇華していくのを感じる。
 ひとしきり口付けと抱擁を交わすと、
「ふう……」
 彼は、とさっ……と彼女の傍らに寝そべって、ふ……と目を瞑った。
 彼女は、彼の精を一滴も漏らさないように注意しながら身を捻って、彼の汗ばんだ頬に、再びたっぷりと愛情をからめたキスをする。
「ふふ…………疲れた?」
「……ティファはタフだな……」
「ふふふ……」
 悪戯っぽい彼女の瞳の光は、彼女がまだまだ、彼の『激情』を受け止められる事を示している。それでも彼女は、もう十分満足しているという証に、彼の身体に擦り寄って、その火照った頬を彼の肩に擦り付けた。
 一昔前の映画や、三流の恋愛小説では、ここで「良かったわ」「君もね」などという、およそ素面では口に出来ないような恥かしい自己陶酔セリフの一つでも口にするのだろうが、2人は幾度と無く体を合わせ、吐息を合わせた良人同士なのだ。言葉など、今の想いの何分の……いや、何十分の一かも伝える事など出来ないと、十分に分かり過ぎるほど分かっている。
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