■感想など■

2012年01月16日

【ボクキミ】12

■■【12】■■

 ホームルームが終わり、引き続いて始まった1時限目は数学だった。
 哉汰は、正直言って勉強があまり好きではない。
 というか、嫌いだ。
 その中でも数学は特に大嫌いだった。
 そしてその原因の一つは、
「みなさん、おはようございます」
 教室前の引き戸を開けて入ってきた、黒縁眼鏡のスーツ教師にある……と哉汰は思っていた。
「それでは今日の日直の方、お願い致します」
 生徒に対するには些か丁寧過ぎる言葉遣いで授業開始の挨拶を促す姿は、絵に描いたような「誰もが持っている数学教師のイメージ」そのものだった。
 パリッと糊の利いたブルーラインのワイシャツに皺の無い背広。黒々とした短めでツヤツヤの髪は整髪料で丁寧に整えられ、身だしなみもバッチリだ。
 格好だけなら、数学教師より外資系商社のエリートビジネスマンと言っても通りそうだった。
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