■感想など■

2012年01月30日

【ボクキミ】14

■■【14】■■

 “それ”はまるで、いわゆる神社でお参りの際にするような「柏手(かしわで)」というヤツと同じ動作だった。
 そして、全てはそれで「終わった」。
『おおっ?』
 哉汰の目の前で、『函(パンドラ)』を形成する光糸が急に輝きを増し、ユウを透過してケガレだけを取り込んだまま収縮していく。
 基点はユウが拝むように合わせた両手の先、数十センチだった。
『縮んでいく?』
 収縮するにつれてその速度は増し、やがて洗面所の排水口に水が吸い込まれていくように、または落ちなかった線香花火の火球がふっと消えるように、唐突に宙へとその輝きを消失させた。
「……はっ……はぁ〜……」
 その瞬間、哉汰は肺に溜まっていた空気を深く吐き出し、ようやくその時になって、自分が無意識に息を止めていた事に気付いたのだった。
「見ててくれた? カナちゃん」
 すうっと宙から降りてきたユウが、パールピンクのピンヒールをアスファルトに接地させ、嬉しそうに微笑む。
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