■感想など■

2012年02月14日

【ボクキミ】16

■■【16】■■

 朝の登校風景というのは、どこの学校でもさほど変わりはない。
 同じ制服を着たティーンの少年少女が同じ方向に向かって、ある者は一人で、ある者は気の合う仲間と、またある者は仲の良い異性とひたすら歩を進めている。
 ただ他の学校と若干違うところがあるとすれば、最近は少子化のため子供の絶対数が少なく、統廃合を行うことになる学校も珍しくないが、哉汰の通う学校は近隣でも比較的生徒数の多い学校だということだろうか。1クラス平均40人でA〜Kまで11クラスあり、1学年に平均440人の全校生徒数は優に1300人を超える。
 大型の都市部ならばともかく、地方の高校でこの規模はいわゆるマンモス校の一つに数えてもいいほどだ。そのため、同学年でありながら顔も名前も知らない生徒もざらだった。
 そんな、大勢の生徒が川を流れる水のように歩道を途切れなく歩いていく月曜日の登校風景の中に、複雑な表情をした哉汰の姿があった。
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