■感想など■

2012年06月25日

【ボクキミ】50

■■【50】■■

 哉汰の激した行動にも、高階は眉一つ動かさず、その開いているのかどうかも怪しい細い目で、彼を注意深く見ていた。
「少し痩せましたか?」
「はあ? ふざけてんのかあんたはぁっ!!」
「精神的均衡を欠いていますね。パートナーとしての適合性、親和性は想像以上のようですが……いや、しかし……」
「……っ!!」
 意味不明な言葉をぶつぶつと呟く高階に、哉汰は心の中がどす黒い何かで塗り潰されてゆくのを感じた。
 目の前が真っ赤になる。
 血流が激しさを増してこめかみが痛んだ。
 眼前の“敵”に向かって一息に駆け寄り、踏み込み、木刀を振り上げる。
 頭を狙った。
 当たれば、木製とはいえただでは済まない。
 良くて脳震盪、当たりが悪ければ頭蓋骨にヒビの一つでも入るだろう。
 それを知った上で力一杯振り下ろした。

 が、外れた。

 横凪ぎに振るう。
 また外れた。
 高階は哉汰の振り回す木刀を、まるで舞うように最小の動きで避けてゆく。
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