■感想など■

2012年09月22日

【ボクキミ】ユウ14

■■【14】■■

 それは日々のルーチンワークをこなすだけで精一杯となり、正常な判断力も、現状から抜け出すための算段をする余裕すらも無くしていくのと良く似ていた。労働基準法無視のブラック企業に勤める社蓄社員みたいなものだろうか。そこがどんなに非人間的で最悪な環境であろうと、置かれた状況と周囲から与えられる圧力、そして時折与えられる報酬と甘い言葉で、「その場所から抜け出すのは無理」「その場所から抜け出そうと考える事は悪」だという意識を植え付けられてそれに縛られ、ついには“現状を受け入れることが今の自分に出来る最良の選択”なのだと錯覚していくのだろう。
 だが、そんな状況もいつか破綻するのだ。

 そしてとうとう、決定的とも言える出来事が、当然のように起こった。

 12月19日、月曜日。
 終業式前日。二学期最後の日だった。
 明日から冬休みが始まる。
 明日から“学校の無い”日々が始まる。
 きっと「彼」から呼び出されるだろう。今までの土日と同じく、一日中、男達に“貸し出される”のだろう。
 毎日毎日、抱かれ、犯され、おもちゃにされ、あの嫌悪すべき強烈な快美感に狂うのだろう。
 そう意識するだけで気分が沈み、足取りも重くなった。
 だから、哉汰を誘った。
 久しぶりだった。
 久しぶりに、一緒に登校しようと誘った。
 今の自分には“哉汰分”が決定的に不足している。
 夜の魔力供給の時とは違う、太陽の光の下の“友情分”が決定的に不足している。
 そう思ったから。
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