■感想など■

2013年07月29日

【ボクキミ】ユウ17

■■【17】■■



 ──“その日”から、ユウの『「彼」のオンナ』としての生活が始まった。


 朝8時頃に目覚めると、まずケータイをチェックして「ウィッチ・ユウ」のままか「便所女」の格好か、どちらかの格好で朝食を摂り、指定された時間まで部屋の中で何をするでもなくぼんやりと過ごす。指定の時間近くになったらその場所に出掛けて行き、男の相手をする。時間は相手の男が把握しているため、特にユウは気にする必要は無い。事が終わるとケータイをチェックし、次の予定を確認する。
 大抵、全ての予定が終わるのは、夜の10時から深夜1時くらいだろうか。
 男の相手をし終わった時に、ケータイへ「予定」メールの着信が無ければ一日が終わる。
 体を綺麗にしてから「彼」の用意してくれた部屋に帰り、そこで待っていた「彼」に抱かれ、「彼」が帰るのを見送って、変身を解かずにオンナの姿のままシャワーを浴びてベッドで寝る。
 その繰り返しだった。
 それはまるで、「デリバリーヘルスのアルバイトをしている不倫中(でも倦怠期)の未亡人(または夫が単身赴任中の子供のいない主婦)」みたいな生活だった。
 実際にそんな女性がいたら頭がおかしくなっているか、それとも完全に心と体を切り離せるようになっているかのどちらかだろうと、ユウは思う。

 ──果たして自分は狂ってしまったのだろうか?

 それとも、完全に心と体を切り離せるようになっているのだろうか?
 そもそも心と体を完全に切り離せるような人間は、人間と言えるのだろうか?続きを読む

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