■感想など■

2009年10月10日

[TS]「この残酷で優しい世界の中で」〜あなたがつなぐあたしのこころ〜

■■【6】■■

 夏休みが明けてから、いつしか男達は街中でも平気で『彼女』を嬲るようになっていた。
 時には仲睦まじい恋人同士のフリをしながら『彼女』を膝に抱き、甘えるように頭を預けた『彼女』の頬にキスをする光景をビデオに撮ったりもした。もちろん、ただ膝に抱いているわけではなく、しっかりと膣内に男の男根は根元まで挿入されていた。
 みっちりと隙間無くお尻の中に突き刺さり、昼間の往来であるがゆえにピストン運動をさせてもらえず、『彼女』はわずかばかり身体を揺することで快楽を得ようとしてたが、男はわざと『彼女』を抱き締めてそれを許さなかった。ようやく許されたのは人影が絶えたわずかな時間だけであり、そのほんのわずかな時間だけ男は下から『彼女』を突き上げ、射精した。
 『彼女』は人の行き来する往来で犯され、中に射精されて、泣きながら何度もイき、そんな自分を嫌悪しながら快楽に流されていった。
 学校にいても家に帰っても街に出ても、いつも犯され、嬲られ、弄ばれて汚される。
 自分がもう、男達の性欲の受け皿としての存在価値しかないのだと、男達専用の性奴隷でしかないのだと、その事実を日々刻み込まれる日々。
 それが『彼女』の日常だった。

 男達を殺すしかない。

 その思いを決定的としたのは、9月も終わろうとしている土曜日の事だった。
 あの日も『彼女』はカラオケボックスに連れ込まれ、順番に8人を相手にして子宮内が精液でパンパンになり、ぐったりと最後の男に抱かれながら後からおっぱいをゆったりと揉み込まれていた。まだフェラチオを強要されていなかったため、8人がそんな状態の『彼女』にそれぞれ好きな時に好きなようにキスし、口内を嘗め回して『彼女』の甘い唾液を堪能している。
 全身を複数の男に同時に撫でられ、激しく挿入され膣内に射精されて、その上で何度も何度も口付けされて、『彼女』はもはや意識がすっかり朦朧とし、何が現実で何が幻なのかもわからなくなっていた。
 初めて犯された頃と比べて髪も肩甲骨まで伸び、おっぱいはHカップを超える大きさでありながらウエストは締まり、手足もすらりとしている『彼女』は、あどけなささえ感じさせる童顔に化粧をして黙って立っていれば、いつアイドルのスカウトに呼び止められてもおかしくないほどのとびきりの爆乳美少女になっていた。
 その上、3ヶ月に渡って毎日のように男達に抱かれ、その精を注ぎ込まれて、少女の肌は女性ホルモンがたっぷりと行き届きしっとりと吸い付くように滑らかになっていたのだ。
「次、俺な!」
 今まであそこに男根を挿入したまま『彼女』の肉のあたたかさや断続的な締め付けを楽しんでいた男が、まるで荷物を置くようにして『彼女』の身体を脇へと下ろした。
 その途端、“ぶぶっ…ぶりゅっ…”と膣内から精液が溢れてこぼれる音が、朦朧とした『彼女』の耳に、カラオケの大音量の中でいやにハッキリと聞こえたのだ。
 『彼女』にはそれが、自分の胎内にこれから宿るかもしれない赤ちゃんの悲鳴に聞こえた。
 元男である自分にそんな考えが浮かぶことに、『彼女』は少なからず驚いていた。
 男達におっぱいを捧げ、与え、吸われ、嘗められているうちに、いつしか母性と呼べるものが生まれていたのかもしれない。
 このままだと自分は、この男達の中の誰かの子供を身篭るかもしれない。
 でも男達はきっと子供を堕胎(おろ)させても自分の身体を嬲り続けることを選ぶだろう。
 新しい命が生まれずに闇に葬られても、それを気に病む事も無く。
 確信があった。
 いつか男達が言っていたのだ。
「こんだけ中にブッ込めば、いつか誰かのガキ孕むんじゃねーの?」
「おいおい、コイツ元男だぞ?そんなのあるかよ?」
「わかんねーぞ?大体、子宮だってあるんだぜ?そのうち生理も来たりしてな」
「ガキ孕んだらどうすんだよ」
「堕胎(おろ)させるに決まってんだろ?腹ボテでセックスなんか出来るかよ。キモイ」
「だよなぁ」
 散々嬲って気を失った『彼女』が、いつしか目覚めていた事にも気付かず男達は下品に笑い合っていた。


 『彼女』が自宅に男達を呼び、ガソリンに火を点けて何もかも燃やしてしまおうとしたのは、それから二週間後の10月12日のことだった。


 二学期の中間テストの『勉強会』という名目で呼び出されたチームメイトと体育教師の岡島は、いつものように『彼女』を順番にたっぷりと犯した後、両親はあと2日は帰ってこないという『彼女』の言葉を信じて、そのまま泊まった。
 男達は、冷蔵庫の中身を好き勝手に食い散らかし、持ち込んだ酒を飲んで愚かにもだらしなく寝入ってしまった。
 そして、そんな男達を残して密かに外に出た『彼女』は、ガレージに用意してあったガソリンを玄関と家の周囲にぐるりと撒いて、躊躇いも無く火を点けた。
 火はすぐに家を包み、ガラスの割れる音や怒号や悲鳴がしばらく続いていた。
 駆けつけた人々の前で豊満な体にシャツを羽織っただけの『彼女』は、ただ狂ったように笑っていた。
 これで終わる。
 なにもかも終わる。
 全て終わる。

 死ね。

 死ね。

 死んでしまえ。

 炎の照り返しを受けながらゲラゲラと壮絶な顔で笑う美しい少女の顔には、もう、とうの昔に人としての心が砕けて散ってしまったことを思わせる、赤黒い狂気の色が浮かんでいた。
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/32645438

この記事へのトラックバック

★足跡代わりにポチッとしてってくださいな★