■感想など■

2009年11月23日

[TS]「彼氏彼女の情事の事情」〜俺達の初体験〜

■■【6】■■

 そして金曜日は終業式だった。

 いっそ休もうかと思った。
 限界だった。
 土台無理な話だったのだ。
 リビドー迸る青春真っ只中の高校男子が、自分の好みドンピシャの美少女にスキスキ光線で全面攻撃されながらセクシャル・アプローチを繰り返されているのだ。
 甘ったるく潤んだ瞳とか、サラサラとした清潔そうで艶やかな髪だとか、歩いたり座ったり手を振ったりするだけで揺れ動く豊満なおっぱいだとか、そんなものがいつだって手の届くところにある。
 耐え切れるわけもなかった。
 それこそ無駄な抵抗というやつだ。
 しかも巨乳好きな自分専用の戦略兵器みたいな、あのあまりにもあんまり過ぎる凶悪な超重量級“椰子の実”爆弾乳ときている。
 夜は悶々としてろくに眠れない。
 眠ればいやらしい夢ばかり見る。
 相手は、小さい頃から一緒に育ってきた幼馴染みで友達な、かけがえの無い相手なのに。
 あの、サッカー部のツートップで攻撃の両翼とまで言われたパートナーのチームメイトなのに。

 その智樹を、篤志は抱きたくて抱きたくてたまらない。

『ちくしょう……ちくしょうぅ……』
 認めてやる。
 ああ認めてやるともさ。
 篤志は朝食のトーストをカフェ・オレで流し込みながら、半分泣きそうだった。
 篭絡されてしまった。
 攻略されてしまった。
 侵略されて侵食されて、頭も体も全部、智樹に奪われてしまった。
 いっそ童貞であったら良かったかもしれない。なまじ女を知っているから、あの智樹の体がどれだけキモチイイのか想像出来てしまうのだ。
 だから狂おしい。
 虫歯のほとんど無い、歯並びのいい口内に舌を差し入れて、思うさまぷっくりとしたピンクの唇を貪ってみたい。
 白くて細くて滑らかな首筋から胸元の肌にかけて、たっぷりとキスマークを刻みつけたら、どんなにキモチイイだろう。
 揉んで良し、嘗めて良し、吸って良し、しゃぶって良し、顔を挟んで良し、パイズリさえも標準対応のあの特大おっぱいは、その様を想像するだけで心躍る。
 いつでもどこでも何をしても全くOK問題無し!と、智樹自身が甘く告げたそのほっそりとした体を割り開いて、自己申告の「締りのいい」あそこに挿入したら、後はなんの気兼ねもなく中出し射精で天国だ。

 だが。

『ギュッってしたくて、して欲しくって、キスしたくて、して欲しくて、おっぱい揉んだり乳首とか嘗めたり吸ったりして欲しくて、アッくんのちんちん触りたいし、なでなでしたいし、嘗めたいし、精液も飲んでみたいし、それでちんちんあそこに入れたい、入れて欲しい、中で射精してとろとろにして欲しい、それにね、あのね、赤ちゃん欲しい! チョー欲しい! アッくんの赤ちゃんが産みたいって、チョー思った!』

 智樹との子供。

 それを思うと、一瞬で沸騰していた頭が冷める。
 智樹の話では、まだ生理は来ていないらしい。そもそも生理が来るのかどうかも不確かなのだ。
 なにしろ、智樹自身が望んでいないため、まだ一度も然るべき医療機関で詳しく調べていないからだ。
 そのため、体の外が女になったからと言って、内側まで女になったとは確定していないのである。
 子宮は本当にあるのか。
 卵巣はあるのか。
 そもそも、智樹が膣だと思っている空洞は、本当に膣なのだろうか。
 そしてこれが一番大事な事だと、篤志は思っているのだが、
『俺と智樹って、結婚出来るのか……!?』

 エッチする=子供をつくる=結婚する

 智樹が聞いたら「そこまで考えなくてもいいのに」とか言いそうだが、仕方ない。
 思春期の男子など、こんなものなのだ。


 ところが、相手は元男だったというのに、そんな男子高校生の純情な葛藤など何するものぞと軽々と飛び越えてきやがる。
 通学路で篤志を待ち構えていたのは、凶悪で犯罪的で獰猛な、篤志に抱いてもらいたくてたまらない心も体も、最初からこれっぽっちも隠そうとしない、甘ったるい香りを振り撒いて歩く糖蜜人形みたいになった甘露のカタマリだった。
 「ちゅーして」と濡れて潤んだ瞳が訴える。
 「揉んで」「ぺろぺろして」「ちゅーちゅーして」「ぺちゃぺちゃして」と“ゆさり”と揺れる乳房が訴える。
 「くぱぁっ…てして」「くちゅくちゅして」「ぬるぬるして」と、スカートひらめく太腿の狭間が訴える。
 明るい太陽の下を歩きながらも理性と仄暗い欲望がせめぎ合い、今にも気が狂いそうになっている篤志の事なんか気付きもしない。
 一歩後から篤志の後をついて来るエロチック・モンスターは、あと2日でいよいよ抱いてもらえるのだと思って、篤志の一挙手一投足を、甘い甘い甘いとろけるような視線で追い続け、時には媚薬が混じってるとしか思えないような湿った吐息を「はふっ…」と放つのだ。
 時々「あっ…」とひそやかに喘いで“ぶるっ”と身を震わせるのは、期待が高じて「その瞬間」を想像してしまったがゆえの、微細な快楽が走り抜けたからか。
 どうも「日曜日に抱くか抱かないか答えを出す」という約束のはずが、智樹の中ではいつの間にか「日曜日に抱いてもらえる」という話に変換されてしまっているらしかった。きっとたぶん下着の中は大洪水だろう。とろとろでくちゅくちゅでぬるぬるの、ものすごい状態だろう。ブラの中であの“ピンクの先っちょ”は痛いくらいに硬く勃起し、ブラの裏地と軽く擦れるだけで痺れるほどの快美感を与えているのだろう。
 篤志限定の、専売の、専用の、超特定の、特別製の、歩くエロ・フェロモン散布ボディと化した智樹は、自分ではそうと自覚しないままに篤志の頭と体を犯し、蹂躙し、価値観を突き崩して、道徳も貞操も何もかもゴミクズにしてしまいつつあった。

 だから篤志は、後を振り向けなかった。

 一言も喋らずにただ前だけを向いて歩き、ズボンに突っ込んだ右手でガチガチに硬く勃起した分身を押さえて、やや前屈みに足を動かしていた。
 怖かった。
 恐ろしかった。
 自分はどうなってしまうのか。
 それを考えると逃げ出したくなる。

 それなのに。

「ねえ、アッくん」
 その声に。
 甘ったるい、砂糖をまぶした果実の糖蜜漬けみたいなその声に、篤志はつい振り向いてしまったのだ。
「あぅ……」
 振り向くべきではなかった。
 せめて学校に着き、周囲に見知った他人がいる場所に辿り着くまでは。
 その瞬間、圧倒的なほどの熱量、「あなたが好き」という恋の熱量が、それこそ物理的な圧力を持って篤志の体を押し包んだ。
 動けなかった。
 自分を見つめる瞳の、熟成された“恋蜜”の熱さと甘さが、篤志をまるでメデューサに睨まれた哀れな冒険者へと変貌させていた。
「アッくん……」
 智樹が手を伸ばす。
 やめろ。
 ばか。
 俺に触るな。
 そう言おうとした篤志の喉が“ゴクリ”と鳴った。
 “ビクッ”と、屹立した分身が震えて、一層硬度を増した。
 トランクスの中で膨張した分身の先端が“ぬるぬる”と濡れているのがわかる。
 智樹の手が篤志の手を取り、軽く引いた。
「……来て」
 待て。
 どこに行くんだ。
 言いたい言葉が出てこない。
 呼吸が荒く、腹筋に力が入る。
 通学路から外れ、人目を避けるかのように路地を抜けて、智樹は篤志を、まだ工事が始まっていない工事現場の、うず高く積まれた資材の影へと誘(いざな)っていた。
「トモ……なにを……っ……うぅ……」
 今までの智樹からは考えられないくらい強引に、篤志は資材へと背中を押し付けられる。
 そして智樹の右手は、ひどく大切で愛おしいものをするように、ズボンの上から篤志の分身を撫でさすってた。
「アッくん……辛いんだよね?」

 ジ……ジジ……

 何の音だ?
 思う間もなく、ズボンのファスナーが引き下ろされていた。
「僕、もう我慢出来ない。約束があるから我慢しようって思ってたけど、ちゃんと日曜まで我慢しようって思ってたけど、もうダメ。嘗めたいの。ぺろぺろしたいの。アッくんの精液が飲みたい。味が知りたい。匂いを知りたい。ねえお願い。お願い。助けて? 僕を助けて? もうダメになる。狂っちゃう。だから許して。いけない僕を許して」
「トモ……やめ……」
 するっとファスナーの内側へ智樹の右手が入り込み、先走りの液で濡れたトランクスの前開きのボタンをもどかしげに、だが、器用に外した。
「いいよね?」
 じいっと見詰める智樹の瞳に、淫猥なオンナの色が浮かぶ。
 ズルくて淫らで、欲望に正直な淫婦の瞳だった。
 智樹は篤志の答えを待たず、地面に膝を付いて、神に供物を捧げる巫女のように彼の前へ跪いた。
「あぁ……すごい……」
 智樹の熱い溜息が、トランクスから引き出された篤志の分身にかかり、そうしてようやく篤志は自分のそれが智樹に「食べられ」ようとしている事を知った。
「これがアッくんのちんちん……すごい……思ってた通り……ううん、ずっとすごい。熱い。ヤケドしちゃいそう……」
「う……ぅ……」
 ひんやりとした智樹の右手が屹立した分身を優しく握る。
 それだけでもう射精してしまいそうだった。
「ト……だ……で、出る」
「まだ、ダメ」
「うっ」
 根元をぎゅっと握られる。
 智樹は篤志の分身に顔を近付けると“すんすん”と匂いを嗅ぎ、すぐに今度は“すううぅぅぅ…”と胸一杯にその匂いを吸い込んだ。
「ああ……アッくんの匂い……すごい……すごいよぅ……クラクラするぅ……」
 縮れた陰毛が生い茂る根元の部分にまで鼻を深く埋め、智樹は“もあっ”と蒸れた、汗と尿との入り混じった甘酸っぱい匂いを堪能した。
 いつ人が……工事の人が来るかもしれない場所で、アイドルも裸足で逃げ出しそうな美少女が、自分の分身の匂いを嗅いでうっとりしている。
 その異常性に、篤志は眩暈するほどの快感を覚えた。
「アッくん……嘗めたい……いい? 嘗めていい? 嘗めてもいい? 嘗めさせて? いいよね? ぺろぺろしてもいいよね? うんって言って? ぺろぺろ嘗めてもいいって言って? 頷くだけでもいいから僕を許して? 我慢出来ない僕を許して? 嘗めたい。嘗めたいの。涎が出そうなの。出ちゃうの。こぼれちゃうの。ヘンになっちゃうの」
 そうして“じゅるるっ”と口内に溜まった唾液をすすり上げ、熱に浮かされたようなうわずった智樹の声が、篤志には遠かった。
 嘗めるのか。
 そうか。
 嘗めてくれるのか。
 ただ、こくりと頷いた。
「ありがとうっ」
 弾んだ智樹の声が、どこか遠い所から聞こえた。
 もうどうでもいい。
 どうとでもしてくれ。
 だが、
「んうっ……」
 感じたのは、唾液にまみれた粘膜による軽い接触などではなかった。
 嘗めたのか?
 いや。
 違う。
 そうじゃない。
 嘗めるのではなかったのか!?
 何をしているんだ!?
「ぅあ……」
 ひどくぬるぬるしててあたたかいものが、分身全体をすっぽりと包み込んでいた。
 “くちゅくちゅ”とした粘液質の水音と共に、体の中身が分身から吸い上げられるような感覚。
 ねっとりとした熱いものが絡みつく感覚。
 腰が震え、背筋を“ぶるる”と快美感が走り抜ける。
「トモ……お前……」
 篤志の分身を口いっぱいに頬張っていた智樹は、ちゅるんと分身から口を離すと悪戯っぽい瞳で篤志を見上げた。
「ごめんねアッくん。我慢出来なかったの。口いっぱいにアッくんを感じたかったの」
 そう言いながら、ツヤツヤとしたゴムみたいな質感の亀頭を、智樹は唾液をたっぷりと絡ませた舌でぺちょぺちょと嘗めた。
 ピンク色の唇が、とろりとした粘液で妖しく濡れて光っている。
 それは智樹の唾液なのか、それとも……。
「ここ、汚れてる……ずっとシテなかったの? ……僕がキレイにしてあげるね」
 嬉しさを隠そうともせず、智樹の弾んだ声が吐息と共に篤志の分身を震わせた。
「トモ……やめ……」
 亀頭のカリの部分の皮を指で下に引っ張り、智樹はそこに溜まったチーズともヨーグルトともとれる、白っぽくてネトネトした恥垢を、心の底から嬉しそうにうっとりとしながら丁寧に舌で嘗め取っていく。
「トモ、やめてくれ、いいから、そんなところまで」
「したいの。いいでしょ? ダメ? 嘗めたいの。きれいにしたいの。スゴイ匂い。唾がいっぱい出てくるよ」
 パクッと亀頭だけ口内に咥え、舌で“ねろねろ”と亀頭の周りを嘗めたくる。
 ざらざらとした舌の表面が恥垢を削ぎ取り、唾液と混ぜられて“こくり”と嚥下された。
「ダメだ……って、あっ……うぅ……で、出るから! もうっ……」
 篤志の、まるで怯えているかのような震えの声音に、智樹は喜びに溢れた笑みを浮かべて大きく口を開けた。
「いいよ! 出して! 僕の口に出して!」
 巣で待ち侘びた雛鳥が、エサを持ってきた親鳥に向かってそうするように、智樹は目を細めてはしたないほど口を開けた。
 紅い口腔内で、ピンク色の舌が淫靡にチロチロと踊る。
 その瞳は「大好きなアッくんの精液をとうとう味わえる」という悦びに満ち溢れ、涙で潤んで輝いて見えた。
「あっ……だっ……ッ……」

 びゅるっ…

 精液というよりも精魂とでも言いたくなるほどの、プルプルとしたゼリー状のカタマリが“ぼととっ”と智樹の喉奥を叩いた。
「んっ……うっ……ひっ……」
 ビクッ…ビクッ…ビクッ…と篤志の腰が震え、引けてしまうのを、智樹は彼の腰を抱いて引き寄せることで逃すまいとした。
 篤志の精液を一滴たりとも零してなるものか、とでも言うかのような、貪欲な「本能」が成さしめた行為だった。
 “ごくり”と大きく智樹の喉が鳴る。
 たっぷりとした濃い精液が、“どろどろ”と食道を胃の腑に落ちていくのを自覚する。
『あぁ……濃い……すごい……におい……』
 口腔内も食道も鼻腔も、全てに篤志の匂いが満ちていた。
 それが智樹に、泣きたくなるほどの幸福感と世界に誇りたくなるほどの充足感を与えてくれる。
『アッくんが僕の口で射精してくれた!!』
 大きな声で青空に向かって叫びたいような気分だった。
 歓喜のあまりの大きさに“ぶるるっ”と体が震える。
 腰周りが熱ぼったくて、気だるさが全身を覆っていた。
 あそこは触らなくても既にどろどろになっているのがわかる。パンツにシミが出来ているどころの話ではない。べっとりと濡れ染みて、じゅくじゅくとした湿気に内腿を滴り落ちるのではないかと思う。
 口で受け止めただけでこれだ。
 もしあそこで受け止めたら、膣内で射精してもらったら、いったい自分はどうなってしまうのだろう。
 智樹はそれを考えると“ゾクゾク”としたさざなみのような震えで腰が砕けそうになる。
「トモ……俺は……」
 篤志は右手で目元を覆い、まさに「耽溺」としか言いようの無い表情で股間を嘗めしゃぶる幼馴染みから顔を逸らした。
 出してしまった。
 智樹の、友人だった、男だった、幼馴染みの口に、思い切り射精してしまった。
 そして今もなお、智樹は嬉しそうに、楽しそうに、幸せそうに、白い精液が滲む亀頭の割れ目……鈴口にすぼめた唇を付けて吸い上げたり、舌先を割り入れて嘗め取ろうとしている。
 その顔にはもう、かつて共にボールを追いフィールドを駆けたパートナーの面影は無かった。
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