■感想など■

2010年01月25日

[GTS]サーラとグランド「君が描く2人の明日」〜Episode.02「いっぱい飲んでくださいね」〜

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★巨大美少女物語★

サーラ & グランド

が描く 2人の明日』

◆ TO THE END of The Wonderful World ◆
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路銀が底を付き、途方に暮れたグランド。
だが、サーラに力仕事をさせようにも、
彼女は生理で働くことが出来ない。
そんな時、サーラはグランドのために一つの提案をした。
それは……。


■■ Episode.02 ■「いっぱい飲んでくださいね」■■

 広く流布しているわけではないが、タナトールを抱える人族には当然の知識として、彼等から得られる財産のことがある。
 山羊であれば毛皮、山鹿であれば、その立派で薬効にも優れる角などの事だ。
 とりわけ巨人族タナトールの雌型(女性)は、排卵日と、その日を境にした前後3日の計7日の間だけは、妊娠していなくても乳腺が発達肥大する(乳腺発達と排卵は密接な関係にある)ために、その際、この世界の平原に群生する野草を磨り潰した汁を飲む事で、多量の母乳が分泌されるようになる事が知られている。
 母乳は高タンパク高カロリーで栄養に富み、乳の出ない人族の乳幼児に飲ませたり、非常用栄養食(飲料)として重宝され、時に、比較的高値で売買されたりもする。
 少し大きな街であるなら、市には必ずといっていい程、タナトールの乳や、それを加工した乳製品が売りに出されているところを見ることが出来るだろう。

 彼女等の母乳の分泌を促す野草「ロウ(グンジョウホウセンダネ)」は、ツタ状の多年草で、主にツタと、まだ薄黄緑をしている若い葉を使用する。
 葉を口中に含み、噛み潰して唾液と混じり合わせて汁だけを飲むのだ。
 だが、房状の殻に包まれた黄緑色の種子には、アルカロイド系化合物が多量に含まれていて、大量に摂取すると、発熱・嘔吐・幻覚・全身麻痺を伴い、呼吸困難を経て、やがて死に至る危険なものでもあるため、注意が必要である。

 母乳とは本来血液の変化したものであり、その組成組織はほとんど変わる事は無い。
 つまり母乳を分け与えるという事は、体内の栄養素を分け与えるという事であり、その分、タナトールの消耗は大きく、余程の事が無い限り、妊娠していない未成熟の雌型から搾乳する事は無かった。

         §         §         §

「いっぱい飲んでくださいね」
 ゆっくりと横たわり、粗い生地で出来た簡単な衣服の胸元を押し開くと、サーラはそう言いながら巨大な乳房を“どすん”と剥き出した。
 数百キロはありそうな肉の塊である。それだけで砂埃が舞い、地面が揺れた気がした。
 近づくと、それだけで、むっ……とした乳の匂いが鼻孔を満たす。その匂いは、生まれて幾ばくかも経っていない乳幼児の匂いに似ていて、どこか甘く、懐かしい気がした。
 いくら女性の乳房が柔らかいとはいえど、こうも巨大になると、柔らかそうでいながら、人間にはいささか硬い気がする。
 もっとも、「硬い」とはいっても、それは岩のような硬さではない。強いて言えば大型哺乳類の皮膚と同程度(肌の木目細かさは段違いだが)といったところか。
 グランドは、木で作った椀を手に持ち、じくじくと乳白色の液体が染み出す乳首を、手の平全体を使ってきゅ…と掴んだ。
「うわっ」
 その途端、乳が激しく迸り、グランドの顔を濡らした。
 彼は目に入った乳を慌てて袖で拭いながら、口の端に垂れてきたそれを、ぺろっと舌で嘗め取る。
「ん?」
「どうです? 美味しいですか?」
 彼女は少しだけ頬を赤らめながら、おずおずとグランドに聞いた。

 サーラの乳は、家畜─この場合、ヤギや水牛がそれにあたる─の乳よりも、若干粘度があるような気がした。それに、香りもヤギや牛よりももっと濃厚で、それでいながら臭みはなく、むしろ良い香りがする。濃密な旨みは舌がとろけるようだ。
 以前、街で商人がタナトールのミルクを売っている時、皮袋5つで銀貨3枚だと言っていた。
 銅貨20枚が銀貨1枚のこの時代、常食されるパンが銀貨1枚で4個は買える事を考えれば、それはちょっと上等な穀物酒と同じ価値だと言えるかもしれない。
 つまり、滅多に口に出来ない高級品というわけだ。
『けど、それだけの価値はあるかもな』
 とろりと濃厚な乳を舌で味わいながら、グランドは、固くぱんぱんに張った乳輪と乳首を見た。
 乳は、グランドが触れてから、後から後から、まるで滴るように湧き出してくる。サーラが自らの左手で、半ば搾る様にして乳房を持ち上げているのも原因の一つだろう。右の乳房に目をやれば、乳首があたっている部分の布地が、じっとりと乳で濡れそぼっているのが見えた。
 これだけ美味しいものが無為に地面に染み込んでいくのを見るのは、少しもったいない気もして、グランドはちょっと顔をしかめた。
「美味しく……ないですか?」
 見上げれば、サーラがその美しい顔を哀しげに曇らせて、唇をきゅ…と噛んでいる。
「あ……いや……あ〜……」
 真面目に答えるのもなんだか気恥ずかしくて、グランドはあさっての方を向いて曖昧に笑った。
 ……が、見る間にサーラの大きな目に涙が溜まるのを見て、慌ててこくこくと肯いた。
「美味しい! 美味しいよ。うん!」
 途端、ぱぁっ……と日がさすように、サーラの満面に笑顔が広がった。それはまるで、お手伝いを「よくできました」と誉められた子供のような、何の邪気も無い純粋な笑顔だった。

 本来サーラは、「常夜の雷女(ビッシュ・コルディア)」と呼ばれる勇猛な魔法戦士の筈だ。もちろんグランドと行動を共にする今も、巨獣や巨龍、人馬族に対してはその絶大な魔法力と剣力で打ち倒しもするのだが……。
 今の彼女を、彼女の父親である「黄昏の黒岩」が見らなら、きっと目を見張り怒りのあまり卒倒してしまうかもしれない。「神々の手斧」たる誇り高き巨人族タナトールは、それが主たる人間族の前でも容易に涙を見せてはならないという、血の不文律があるのだ。一族の「掟」とまではなっていないまでも、それは悠久の時を経て継がれるべき、戦士の資質なのである。

 丁度生乾きのなめし皮を触ったような、そんなしっとりとした触感だと、グランドは思った。
 いつか、初めてサーラの乳首に触れた時の彼の感想である。
 もっとざらついているかと思ったが、意外にその感触は優しい。乳輪の、ぷっくりとした表面には、ぽつぽつとイボのようなものが点在し、温かくて柔らかかった。乳首の太さは7cmほどで、手で握るとくにくにとした弾力で指を押し返してくる。長さは5cm〜7cmほど。
 この巨体で行動して、体内温度が40度を超えないのは不思議だが、それでも人間族よりは体温は高い。こうして乳首を握っていると、それがよくわかる。
「んっ……」
 ぎゅっぎゅっとリズミカルに握り、ぢゅうぅぅぅぅ……と椀に乳を搾っていく。迸り、白い筋となった乳は、多量に地面へと零れ落ちながらも、数十秒もしないうちに椀一杯に満ちた。
 暖かい感じのする白色の乳を、零さない様にして一口飲んだ。鼻孔を満たす甘い芳香、まろやかな喉越しは、全ての疲れを癒すかのようだ。喉から鼻に抜ける香気は、鼻から直接嗅いだものとは、また違った趣きがある。
「……美味い……」
 思わず声が漏れた。
 これなら十分売り物になる。これで路銀の心配をしなくてもいいのだ。
「サーラ。まだたくさん出るのか?」
「……え……?」
 乳を搾る間、うっとりと目を瞑り、ほんのりと頬を上気させていたサーラは、恍惚とした目でグランドを見た。グランドの呼びかけにも上の空で、どこかに心を置き忘れてしまったようだ。
「なんだお前……乳搾られて感じたのか?」
「………………」
 あからさまに言われて、サーラは恥かしそうに目を逸らした。未通女の─同族との性交渉の無い─サーラには、乳を搾られるという感覚は初めてで、そしてひどく刺激が強かったらしい。耳たぶまで真っ赤に染まり、唇は何か言いたそうにもじもじと動いている。
「俺が聞いてるんだけど…………なっ!」
「くあんっ!」
 ぎゅううう……と乳首を握り締め、意地悪く聞く。サーラは声を上げ、乳を迸らせながら肩を竦めて、ふるふると唇をわななかせた。
「やめて……やめてください……お願い……」
「お願いしますだろ?」
「あっ……はっ……お願い……しますぅぅ……」
 グランドなど、サーラが腕を一振りすれば、ひとたまりもない。いや、さほど力を込めなくても、指でちょっと弾くだけで、簡単に弾き飛ばす事が出来るのだ。だが、彼女はそうしない。彼女はグランドをただ一人の主人とし、彼に全てを捧げる事でタナトールとしてのアイデンティティを維持しているからだ。主人に危害を加える事は、すなわち自己の存在理由すら危うくするのである。
 もっとも、それでなくとも、サーラにグランドを傷つける事など、絶対に出来ないだろうが……。
「グランド様の……いぢわる……」
 普段から、目の粗い布地に擦れている乳首は、グランドが握ったくらいではそんなに刺激にならない様に思えるが、ただ布に擦られるのと、「大好きな御主人様」に嬲られるのとでは、全く感じ方が違うらしい。サーラは目元に涙を滲ませて、乳でべっとりと濡れた右手を布で拭いているグランドを、恨みがましく、けれど、どこか甘く睨んだ。

         §         §         §

 いくら美味しいといえども、一度に飲める量には限度というものがある。グランドも、サーラの乳を2杯も飲むと、胃袋ががぼがぼになってしまっていた。
「もっと飲んでください」
「もういいよ。もう飲めない」
「そんな……」
「どうしたんだよ」
「胸が……ぱんぱんに張って……痛いんです……」
 充血した乳首は真っ赤に染まり、未だ乳はぷつぷつと染み出している。彼女の言うには、「ロウ(グンジョウホウセンダネ)」の効果が切れるまで、乳は出続けるらしい。そして彼女は部族の乳母から、その状態がほぼ丸一日かかるのだと教わっている。
「グランド様が飲んでくださらないと、搾って捨てるしか……」
「ばか。誰が捨てていいって言った!? 街に行って売るんだよ」
「街に……ですか?」
「そうだ。街の市にでも出て、その場で売れば路銀が稼げる。ここじゃあ搾っても入れておく物が無いからな。……そうだな、飲む分だけ皮袋に入れておくか」
「グランド様がお飲みになりたい時に、またお好きなだけ搾れば……」
「搾った後、お前はしばらくぼっとしてるからな。そんなとこを砂龍にでも襲われたら困る」
 グランドがからかうように言うと、サーラは顔を真っ赤にして押し黙った。グランドに乳首を弄られるという感覚に、どうにも抵抗できない自分を感じたからだ。
「……では、皮袋の方には『抑止』の魔法をかけておきますから。少しは発酵を抑えられると思います」
「ああ。そうだな」
「……でも……グランド様は……平気なんですか?」
「何がだ?」
「…………………何でもありません」
 彼は、サーラが、大勢の人族の前で乳房を晒す事を、何とも思っていないのだろうか?
『少しでもわたしの事を大事に思ってくれていたら、そんな事、させないと思うのにな……』
 サーラは何だか少し哀しくなって、きゅ……と唇を噛んだ。所詮グランドにとってサーラは、物言う家畜と同じなのだ……。
「何だよ。どうしたんだ?」
「……人の前で……搾る……のですか?」
「当たり前だろ。じゃなかったら、どこで搾るんだよ」
「たくさんの人の前で、胸を……出すんですか?」
「当たり前だろ。胸出さなかったら搾れないだろうが。……いったいどうしたんだ?お前」
「わたし……いやです」
「なんだって?」
「グランド様以外の人に胸を見られるの、嫌です」
 サーラは精一杯の願いを込めてグランドを見た。これは反抗ではない。懇願だ。彼女はそう思う。
『そうよ』
 どうして主以外の者に、肌をさらせようか。この体は、大好きな御主人様だけのものなのだ。
「わかった」
 叱られるかとビクビクしながら彼を見ていたサーラは、溜息と共に吐き出された彼の言葉に、ほっと胸をなで下ろした。
 ……が、次の彼の言葉に、心臓を鷲掴みされたようなショックを受けた。
「お前、家に帰れ」
「えっ?」
 咄嗟に意味が飲み込めず、サーラは目を瞬かせた。グランドは嫌そうな、不機嫌そうな顔をして、しっぽのようにまとめた後髪を弄っている。
 「帰れ」とは、どういう事だろう?「家」?
 それはつまり、サーラの部族、父の元に帰れという事だろうか?
「……ど……どうしてですか?」
「お前、どういうつもりで俺についてきてるんだ?」
「どう……って……」
「コ・ルン(巨人族)はダ・ナン(人間族)を主人とする事で、初めて個として成立し、コ・ルンは一度仕えたダ・ナンには決して逆らってはならない」
「はい……わかってます……でも……」
 それは族長から幼い頃から教え込まれた、犯されざる掟だ。
「ま、別に俺はお前の主人になったつもりは無いけどな」
「グランド様!?」
「言う事を聞かない隷(しもべ)なんていらないんだ。そんなのは、いてもジャマになるだけだからな」
 厳しいグランドの言葉に、今やサーラは、完全に泣き出しそうになっていた。
「お前、その首輪を自分で付ける時に言ったよな? 『わたしはグランド様のモノです』って。あれはウソか?」
「う……嘘なんかじゃ……嘘なんかじゃありま……せん……」
 とうとう彼女の目尻から、涙が大きく盛り上がり、零れて落ちた。
「無理するな。俺の側にいるのが嫌になったんだろ? だったらそう言えばいい。何も無理してまでいる必要は無いんだ。さっさと家に帰るんだな。今から向かえば日暮れまでには帰り着くだろ」
「うっく……ひっ……」
 容赦の無い言葉に、サーラはしゃくりあげ、唇を震わせて泣き始めた。グランドに嫌われる。捨てられる。それは、サーラにとって一番恐ろしく、そして哀しい事だからだ。それを、自分の言葉が引き起こしてしまった事実に、彼女は戸惑い、激しい後悔に身を引き裂かれる気がしていた。
「おね……おねがい……します。捨てないで……捨てないで……」
 グランドの6倍、10mにもなろうかという巨人が、吹けば飛ぶような人間相手に涙をいっぱいに溜め、しゃくりあげながら泣きすがる図……というのは、実に奇妙で、一種の可笑しささえ感じさせる。だが、サーラ当人にとっては、非常に深刻な事態なのだ。死以外で主人を失った「ニュック(はぐれ)」ほど、惨めな者はない。主人の不興を買って遺棄されたり、主人を護れなかったりというのは、神々に対して最も不名誉且つ不義であるとされ、「名」を剥奪された上に、力を封印されて、北の荒野「ダーヤ・ダーナ(うち捨てられた大地)」に放り出される事となる。それはつまり、死を意味するのだ。
 それを知らないグランドではあるまい。それでも尚、それを匂わせるというのは、巨人族を御す一つの方法だとでも考えているのだろう。
「それが嫌なら……いいな?」
 未だ剥き出しの巨大な乳房を、右手でぺたぺたと軽く叩きながら、グランドは言い聞かせるように言った。
 その瞳には「ずるい」光が宿っている。
 だが、サーラは涙のいっぱいに溜まった目をぎゅっと瞑って、ただこくこくと肯いていた。

【END】

(第一版コンプリート:1999/03/??)
(初出:1999/04/28)(以後順次改訂)
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