■感想など■

2010年05月17日

第3章「はじまり」

■■【2】■■
 保健室には、急に生理が来た女子生徒のために、ある程度の量の、代えのショーツと生理用品が常備されている。
 たちの悪い男子生徒などに見つかって悪戯などをされないように、大抵そういうのは保健教諭の管理の元に保管されているもので、その辺の戸棚などを適当に開けても簡単には見つからないようになっていた。
 薫は、保健室で“そういうもの”を借りるのが凄く嫌で恥ずかしいため、今まで一度だって借りた事が無い。
 だからその保管場所もわからず、仕方なく洗面所のタオルを借りて厚く畳み、ベッドに敷いてそこに座っていた。
 だが、スカートが汚れないように、剥き出しのお尻をその上に乗せて座ったため、早くもタオルは蜜が染み込み、しっとりと濡れ始めている。
 今日持ち帰って、洗って返せばいいだろう…とは思うものの、まさか洗濯籠に無造作に入れておくわけにもいかないから、風呂に入った時にでも石鹸で洗えばいいかもしれない。
 カーテンの引いた窓からは、グラウンドで練習する野球部員達の元気な声と、ボールを叩くバットの金属質な音が聞こえてくる。
 なんとなく“ほっ…”とした途端、ただ待っているだけの時間がひどく長く感じられた。
『あ、そうだ…』
 直人が鞄を持ってきたら、短パンを履くついでにブラも着けよう。
 そう思い、薫はセーラー服を捲り上げて、子供の頭ほどもある豊満な重たおっぱいを“ぶるん”と露わにした。
 南国の椰子の実みたいな乳房の先端に、2枚を×の形に貼り付けた、普通サイズの絆創膏がある。
 大きいサイズが無かったから応急処置で4枚も使ってしまった。
“直人が来る前に、これを両方とも剥がしておこう”
 単純にそう思ったのだ。
 薫はまず右のおっぱいを左手で持ち上げ、右手で“びっ!”と一息に引き剥がした。
「いっっ…」
 …むちゃくちゃ、痛い。
 充血してパンケーキみたいに膨らんだ乳暈が、真っ赤になっている。
 薫は思わずおっぱいに舌を伸ばし、そのまま嘗めた。
 そうしておいて、それが出来てしまった事に驚き、馬鹿みたいに自分の唾液で濡れた乳首を眺める。
 アダルトビデオなどで自分の乳首を嘗める巨乳女優とかを見たことはあったが、まさか自分がそれをしてしまえるとは思ってもみなかったのだ。
『だめだってば、そんなの』
 “うず…”と体が疼く。
 『出来る』とわかれば、『したくなる』のが人間であり、好奇心旺盛な思春期であればそれは致し方ないことであった。
 右手の指が“ぴくっ”と動いた。
 しばらく躊躇った後、右手で右のおっぱいを持ち上げ、舌を伸ばして硬く勃起した乳首をおずおずと嘗めた。
「んっ…」
 “ぴりっ”と、きた。
 そのまま、子猫がミルクを嘗めるように“ぴちゃぴちゃ”と微かな水音を立てて何度も嘗める。
「…んっ…んふっ…ぅふっ…ふっ…」
 “ぴくんっぴくんっ”と体が震え、どんどん鼻息が荒くなる。
 薫はついに“はむっ”と、大きく勃起した乳首を“ぷっくり”した乳暈ごと口に含み、“れろれろ”とキャンディをそうするように舌で乳首を転がした。
『うあっ…きもちいいっ…きもちいいよぉ…』
 頭が陶然となり、おっぱいの熱がそのまま全身に広がってゆくような感覚…。
 馬鹿になりそうだ。
“…ぴちゃ…ぴちゃ…”
“くちゅ…くちゅ…”
“ちゅぷぷっ…”
“ちゅばっ…”
 誰もない保健室に、密やかな水音が途切れる事なく流れる。
『…おっぱいって……すごい…』
 薫だって、自慰はする。
 女になってしばらくは手を触れるのも怖かった陰唇を、ゆっくりとしたペースでパンツの上から擦り、陰核の隠れた包皮を軽くノックするみたいに押したりして、腰から子宮から尾骨から広がる甘い“むずむず”した感覚を愉しんだりしたりもするのだ。
 少し怖かったから、まだ一度も膣内に指を入れたりはしていないが、指に唾を付けて乳首を“くりくり”と転がしたり、軽く摘んだりは経験済みだった。
 でもこうして、「舌」というあたたかくてやわらかくてざらりとしたもので思うままに嬲ったり、“ちゅうちゅう”と吸ったりするのがこんなにキモチイイものだとは知らなかった。
『もしこれが…ナオタの…』

 ――口だったら。

「くっ…ぅふあぁ…ぁ…あ…」
 その瞬間、一瞬で、頭が真っ白になった。
 何が起こったのか。
 目の前でカメラのフラッシュを焚かれたように、目がチカチカしていた。
 吸い立てていた乳首から思わず口を離し、薫はそのまま後向きにベッドへ倒れ込む。
 ギシギシとパイプベッドが安っぽいスプリングの音を立てて軋み、仰向けの体の上で椰子の実おっぱいが“たっぷん”“たっぷん”と盛大に揺れ動いた。
『そんな…』
 ナオタの事を考えただけで…ナオタが自分のおっぱいをこうして嬲ったり吸ったり嘗めたり、時々甘く噛んだり…そんな想像をちらっとしただけで、今まで経験した事のない感覚が脳裏を真っ白に染め上げたのだ。
 ひょっとして、これが『イク』ということなのだろうか?
 イッてしまったのだろうか?
 初めてだった。
 信じられなかった。
 今までは自慰をしていても、なんとなく気持ち良くなって体があったかくなって、あそこの“むずむず”が長いこと続いて…そうしてゆっくりとその感覚がおさまるのを待つというような、そんな感じだった。

 でも、コレはなんだ?

 一瞬で神経を焼かれたような、目の前が真っ白になって、真っ暗闇に落とされて、果てしなくどこか遠くに落ちてゆくような、ちょっと怖くも感じる不思議な感覚…。
 自分はどうなってしまうのか?
 どうなってしまったのか?
 どうなっていくのか?
 想像だけでコレだ。もし本当にナオタにあんな事をされたら、自分はどうなってしまうのか。
 想像するだけで恐ろしい。
 怖い。
『…ほんとうに?…』
 薫はベッドにあられもなく横たわったまま、自問する。
 捲くり上げた制服はそのままに、豊満でずっしりと重たそうなまあるい椰子の実おっぱいを晒し、とろとろにとろけて蜜のこぼれるあそこを広がった脚の間に覗かせて。
 呼吸が荒い。
 乾いた喉を、唾を飲み込んで潤し、薫は熱っぽく潤んだ瞳で保健室の白い天井をぼんやりと眺めた。
 まるで、レイプされた後のような乱れようだった。
 確かに怖い。
 恐ろしい。
 でも、本当にそれだけだろうか?
 本当は、あのあまりにも激しい気持ち良さに身を任せて、乱れてみたいと思っていないだろうか?
『…馬鹿じゃねーの…』
 本当にそうか?
 ナオタに“ぎゅっ”と息が苦しくなるくらい強く抱き締められ、呼吸が止まるくらい激しいキスをされて、おっぱいをいいようにめちゃくちゃに弄られ、指で、口で、あそこを“可愛がって”もらえたら、さっきよりももっともっともっともっと「上」の快楽が簡単に手に入るのではないだろうか?
『…そんなわけない。僕は男だったんだから、男にえっちなことされたって…』
 本当にそうなのか?
 今は女じゃないか。
 おっぱいがあって、膣も子宮もあって、男根はもう影も形も無い、完全な女じゃないか。

 ――本当は抱かれたいんだろう?

 “ずくん”と…お腹の奥の方で、男には無い器官が震えた気がした。
『ちがう―』
 “きゅうん”と子宮が収縮し、膣がうねって膣口が“何か”を求めるように“きゅきゅきゅん”と幾度も痙攣するように締め付けた。
 自分の中のもう一人の自分が囁く悪魔のような甘い言葉が、薫の意識をどんどん侵してゆく。
 知らぬ間に、震える右手をそろそろと伸ばし、広げた脚の間に“そっ”と当てた。
 “ぬるん”と、そこはこれ以上無いくらいに濡れそぼり、お尻の下に敷いたタオルが用を成さないのではないか?とさえ思えた。
 目の前にその手をかざし、指の間を“つうっ”と繋ぐ銀色の糸を見た。
『ぐちゃぐちゃ…』
 いやらしいおっぱい、いやらしいあそこ、いやらしい……こころ…。
 自分は、どこもかしこも「いやらしい」。
 もったりと広がりながら、それでも高く山を形作る重たいおっぱいが、呼吸に合わせて上下する。
 頂上の乳首は、パンケーキみたいに“ぷっくり”と膨らんだ乳暈の上で、はしたなく充血して勃起している。
 それは確かに『誰かに』嘗めて、吸って、摘んで、噛んで欲しそうに見えた。
『…誰に…?…』
 決まっている。

 それは…

「…!?…」
 不意に聞こえたノックの音に、薫は“びぐんっ”と身を震わせて全身を硬直させた。

コンコン!…コンコン!…

 聞き間違いかとも思ったが、ノックは続いている。
「誰? ナオタ?」
 声を上げると、ノックの音は更に大きくなった。
「…ナオタなのか? ……篠崎先生?」
 誰何の声にも、ノックの主は何も答えない。
 薫が黙っていると、その人物は扉を開けようとしてガタガタと音を立て始めた。
 そのせっかちな感じに、薫は声も無くベッドから起き上がった。
「…なんだよ…誰だ? って聞いてるのに…」
 “たゆんっ”と揺れた剥き出しのおっぱいを慌ててセーラー服に仕舞い込み、ふらつく脚で床に降り立って、しっとりと湿ったタオルで股間を綺麗に拭う。
「…んっ……んっ……」
 拭うだけでクリトリスが刺激を感じ、腰が震える。
 セーラー服の裏地に絆創膏を剥がした右乳首が擦れ、“ぴりっ”と痺れが走った。
 イッた後で、体中が敏感になっている。
 乳肉が揺れるだけで、陰唇が捩れるだけで胎内を甘い波が走るのだ。
「ちょ…ちょっと待ってぇ………待てよっ!」
 甘ったれた、鼻にかかった声が自分の唇を割って出た事に驚き、薫は殊更に強い口調で言い放った。
 男に媚びるような、抱いて欲しくてたまらない欲情した女のような、そんな声だった。

ガシャガシャガシャッ!

 引き戸に嵌められた擦りガラスが割れそうなくらいの激しいノックに、薫は顔をしかめた。
 ひょっとしたら、誰かが部活で怪我をして、痛みで声も出ない状態なのかもしれない。
 だとしたら、ロックをしてしまったのはマズかった。
 さっきだって、ロックをした事で安心して“あんなこと”をしてしまったのかもしれないのだから。
「待てって…」
 扉まで行きかけた所で思い止まり、グラウンド側のカーテンと窓を全部開放してまわった。
 夕暮れの風が舞い込み、部屋に篭った濃密な“オンナの匂い”を拭き流してゆく。

ガシャン!ガシャン!ガシャン!

「もうっ! 今、開けるからっ!」
 扉を廊下から、苛立ったように乱暴に叩く人物へ、薫は舌打ちしたい気分だった。
 間が悪いというのはこの事だ。
 もう少し早ければ、ベッドであんな事しなかっただろうし、もう少し遅ければこの体の中を吹き荒れる嵐も治まってくれたに違いないのに。
 ほら。
 この乱暴なノックの主が直人かもしれないと思っただけで、御主人様の帰りを尻尾を振りたくって喜ぶ犬のように、腰が“うずうず”してたまらない…。
 理不尽な怒り(逆恨み?)に憤慨しながら、薫は重い腰のままのろのろと扉に近付き、ロックを外した。
「…いい加減、やめろよな。ガラスが割れたらどうす」
 開いた扉の向こうに立っていた人物「達」に、薫は言葉の途中で息を飲んだ。
「よう」
 白い歯を見せながら人懐っこそうに笑顔を浮かべたのは、クラスメイトの坂東正志(ばんどうまさし)だった。
 大型犬が立って歩いているような威圧感を感じる柔道部の強面だが、先週、部活中に脚の腱を痛めたとかで、今は部活を休んでいるはずだ。
 その後には後髪を半分だけ金髪に染めた山口浩次(やまぐちこうじ)と、長い茶髪を尻尾のように首の辺りで縛った谷崎真一(たにざきしんいち)もいる。2人とも、いつも坂東とつるんでいる悪友同士だった。
 乱暴な言葉遣いで罵倒してもちっとも動じない、だからこそ気兼ね無くふざけあえる、薫の男友達でもある。
「なんだよお前ら…」
「なんだよは無いだろ? お前の鞄、持ってきてやったんじゃねーか」
 “人間に良く似たグレートハウンド”のような顔で邪気の無い笑みを浮かべ、鞄とサブバックを差し出す坂東に、薫は眉を潜めた。
「ナオタはどうした?」
「ナオタ?」
「あ、えーと…岡島」
「岡島? 名前、ナオタだっけ?」
「いいんだよそんなの。で、どうしたんだ?」
「ああ、なんか職員室に呼ばれていったぜ? 転入時の手続きとか、連絡網の確認とか…」
「今頃かよ」
「まったくだ。抜けてんよなコウちゃん」
 「コウちゃん」というのは、担任の浦瀬孝太郎(うらせこうたろう)の、生徒の間だけの渾名だった。
「ほれ」
「ん、さんきゅ」
「あ、ちょっと待った」
 鞄とサブバックを受け取った薫が扉を閉めようとすると、坂東は扉を手で押さえて申し訳なさそうに右手を顔の前に立てた。
「すまん、ちょっと消毒薬とガーゼ取ってくれるか?」
「どうしたんだよ」
「陸上部で神戸(かんべ)が怪我してさぁ」
「またかよ」
「県大会も近いし、張り切ってんだろ」
「しょうがないな…」
 溜息を吐いて、薫は扉から離れた。
 そして、薬品棚まで歩き、オキシフルを探す。
 違和感を感じたのは、その時だった。
「…むがっ…」
 天地がぐるんっと逆転した。
 背後から床に引き倒され、押さえ付けられたと気付いた時には、声を上げようとした口を両側から強引に開かれ、無理矢理汗臭い布を押し込まれていた。

 何が起こったのか、わからなかった。

 目だけを動かすと、両手と両脚を、坂東と山口と谷崎が押さえ付けていた。
 床に引き倒された時に軽くぶつけた後頭部がジンジンと痛み、鼻の奥が少しキナ臭かった。
 全身から汗が噴き出し、口の中に押し込まれた布がハンカチだと知ったのと、3人に保健室の奥まで、床を屠殺した豚を引き摺るようにして移動させられたのがほぼ同時の事だった。
 ベッドの陰の埃っぽいリノリウムの床で3人の男達に押さえ付けられ、薫の中の本能が警鐘を鳴らす。
 頭から冷水を浴びせられたかのように、一気に血の気が引いた。
「んんっ! んーーーーーーーっ!!」
「うるせえよ。黙れ」
 見上げた坂東の顔が、さっきの邪気の無い笑顔が幻だったかのように醜く歪んでいた。
 目がギラギラとして赤らみ、上唇が捲くれ上がっている。
 興奮で赤黒く充血した顔が昔話の赤鬼に見えた。
「俺達を挑発するのも、いい加減にしとかないから、こうなるんだぜ」
 谷崎が長い茶髪をかき上げ、興奮気味に鼻腔を膨らませる。
 薫は彼の言っている意味が理解出来ず、一度、鼻で深く深呼吸した。
 だが、どうあっても理解出来ない。
 どうして急にこんな事をするのか?
 いつもの悪ふざけだとしても度が過ぎる。
『お前ら、どういうつもりだ!?』
 薫は目に力を込めて、思い切り彼等を睨み付けた。
「俺達、香坂に頼みがあるんだ。今から、ちょっと付き合ってくれよ」
 山口がニヤニヤと笑う。
 めちゃくちゃイヤな笑みだった。
 ワケが分からないままに、全身に冷や汗が吹き出る。
『ふざけんな! 離せよ馬鹿っ!!』
「ふふぁふぇんっ! ふふぐぐっ! ふごっ!」
 必死にそう言って暴れたが、男達の腕は万力のようにガッチリと薫を床に縫い止めていた。
「何言ってんのか、わかんねー……よっ!」
「〜〜〜〜〜〜〜〜!!!〜〜〜っ〜!」
 「よっ!」という声と共に、捲れかけていたセーラー服を一気に襟元まで引き上げられた。
 “ぶるんっ!”と、細い体には甚だ不似合いな、重たく、まあるい椰子の実おっぱいがまろび出て外気に晒される。
「うひょっ! でっけーー!!」
 あまりの事態に体が硬直し、薫は一瞬、我を忘れた。
 その一瞬を、ほんの1秒あまりを、男達は見逃さなかった。
 両脚を“ぐいっ”と引き上げられ、M字に固定されて、折り曲げた右足をまずガムテープでぐるぐると巻かれたのだ。
 暴れる隙も無かった。
 身を捩る間もあらばこそ、左足もあっという間にぐるぐると巻かれ、脚を押さえていた山口と谷崎がおっぱいにくっつくくらい薫の体を折り曲げる。
 それは、ひっくり返ったカエルのような、おしめを代える赤ん坊のような、体の中心の大切な部分を何もかも晒した姿だった。
「ん〜〜〜〜〜ッ!!! んん〜〜ッッ!!!」
 その自分の姿に、薫は羞恥より先に恐怖が立ち、首を振りたくって暴れた。
 それでも、両手と両脚を押さえつけられ固定された体は少しも動かない。
「コイツ、ノーパンだよ」
「…なんでノーパンなんだよ。露出狂か?」
「しかもぐちゃぐちゃ。もうワレメが開いてんじゃん」
「おいおいおい、すでにヌレヌレで準備オッケーかよ」
「クリ、ちっちぇーなぁ。チチは馬鹿みたいにデカイのに」
「陰毛が薄いな。ケツ毛もすげー薄い」
「ビラビラはまだ伸びてないぜ?」
「色もピンク色だな」
「すげーやらしい匂いだ」
「なんか、ションベン臭くねぇ?お前嗅いでみろよ」
「漏らしたのか?」
「それより汁が垂れてきてるぞ?」
「なんだ?感じてるのか?」
「いや、オナニーしてたんじゃね?」
「ケツの穴、ココアみたいな色だな」
「ちょっと濃い?」
「こんなもんだろ」
 股間にあるものを克明に観察され、次々と口々に評されて、薫は恥ずかしさと悔しさと怒りで死にそうになっていた。
 涙が盛り上がり、ボロボロと頬を伝ってこぼれた。
 友達だと思っていた。
 ふざけあって笑い合い、時には尻を蹴ったりしながら下らない事に一喜一憂する、気のおけない男友達だと思っていた。
 それが、裏切られた。
 そう思った。
「香坂さ、俺達の頼み、聞いてくれよ」
 山口が薫に向かって再び口を開く。
 “さわさわ”と、剥き出しのお尻を撫でる手が、吐き気がするくらい気持ち悪かった。
「俺達、ずっと思ってたんだ」
 谷崎が、包皮に埋もれるようにして隠れたクリトリスをピースの形にした指で剥き出した。
「お前を抱かせて欲しいってさ」
 その言葉が心に染み込むにつれ、今度こそ薫は、目をいっぱいに開いて“いやいや”と激しく首を振りたくって泣いた。
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