■感想など■

2010年08月26日

◆◆ Act.05 ◆◆「苦悩」◆◆

■■【4】■■

 真性ロリータである幸一は「プレ小サティ」を抱けば抱くほど、彼女にのめりこんでいった。三次選別の6日間と、最終適正検査の7日間──特にベースに連行(召還)されてからの7日間は、むしろ毎夜喜んで「プレ小サティ」を抱いたと言っていい。
 <L.o.Ve>によって「大サティ」と直結された仮想空間の中で、小学生のようなサティを相手に、濃密で(彼女にとって)甘露な『ラヴ・ドリップ』を、今まで感じたことの無いほどの強烈な快美感と共に、何度も何度も彼女の「胎内(なか)」へと注ぎ込んだのだった。
 そう。
 『ラヴ・ドリップ』=ラヴ・エナジー注入とは、まさしく現実世界での「膣内射精」と同義であった。
 愛情と性感が高まって渾然一体となり、その結果パートナー『星幽体(アストラル・ボディ)』にて圧縮された「サティへの存在の欲求」が、そのまま彼女のエネルギーへと変換されるのである。
 そしてその時の感覚は、被験者にとって「射精感」の数倍もの強烈な快美感であった。
 幸一をはじめ、被験者のほとんどは、真性ロリータであったとしても真の意味での「ペドフィリア(少女性愛者)」ではない。年端も行かない現実の少女と性交し、その未熟な膣内に射精するなど、考えた事も無かった。そのためこれは「プレ小サティ」が非現実的なほど美しい容姿であり、シミもシワもホクロも、虫刺されすらも無い、およそ人間らしくない(実際に人間ではないのだが)肌の持ち主であったからこそ可能となったと言えた。彼等が抱きたいと願ったのは、あくまでアニメやゲームや漫画に登場する、女神のような少女であったのだ。

 ──そうして「プレ小サティ」は、一人の例外も無く、彼等の全てに抱かれた。

 三次選別まで残った「妄想戦士」の候補者は、87人。
 つまり「プレ小サティ」=「大サティ」であるという前提がある以上、実質的にサティは「87人全てと6日間に渡って『愛合』=セックスを繰り返した女」……ということになる。
 そしてベースへと召還されたマスター候補とは、それぞれ更に7日間の最終適正検査として再び「プレ小サティ」との愛合実験を繰り返した。
 単純回数で言えば87×6日間で522回、プラス4×7日間で28回。
 合計で約550回である。
 いくら現実ではないとはいえ、エロゲなら“中古女”どころか「肉便器」とか「便所女」とか「精液便所」とか言われてもおかしくないほどの、最低最悪の“ビッチ”確定である。だがそれによって、あらゆる男性の性嗜好に応えるだけの知識やノウハウが蓄積されていったのも確かであった。もちろん、処女至上主義的『処女厨』ではなかったものの、繊細で傷付きやすい「妄想戦士」である幸一には、当初、その事実は厳重に伏せられていた。少なくとも研究所からのカンファレンス資料には、候補者選別に関しての詳細な資料は記載されていない。
 マスター候補は互いの居住空間が隔離され、「プレ小サティ」との愛合実験が自分以外の人間とも同時に行われている事は極秘とされ、厳重な緘口令が布かれていた。幸一も、ただ自分が行った計13回の『愛合』によってのみ、パートナーに選出されたのだと説明を受けたのである。

 だが事実は「真のパートナーとなる彼には常に真摯でいたいと」いうサティ自身によって、幸一に打ち明けられることとなった。
 幸一からすれば、自分が「サティに選ばれた」という意識でいたが、サティには「自分が彼を選んだ」という自覚は無い。
 むしろ「彼が自分を選んだ」と思っていた。
 彼に注がれた『ラヴ・ドリップ』は、サティの全てを支配し、他の候補者とは比較にならないほど彼女を「愛に狂わせた」のだ。
 そこには「お前は俺のものだ」という、言葉にはならない確固たる強い「征服」の想いがあると彼女は感じたし、もう自分は彼以外をパートナーにする事は絶対に無いだろうという確信めいた予感があったからである。

 だからこその「告白」であった。
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