■感想など■

2010年12月07日

[LIPS]『Piece.00』「夜明け」〜決戦前夜〜

■■ Scene.01 ■「懇願」■■

「ふあっ……」
 吐息は、切なげに吐き出された。
 彼女は、彼の視線をその身に受けて、染めた頬をより一層紅くする。
「ク……クラ……」
 名を呼ぼうとしているのに、胸が一杯で言葉にする事も出来ない。
 熱く濡れた瞳が、そう語っていた。
 彼は、今は空気に晒されている、この二つの果実が、まだ薄い布に包まれていた、たった数分前の事を思う。

 ベッドに二人で腰掛け、何度も何度も口付けを交わした。
 彼が、彼女の柔らかな唇を割り、滑らかな舌を誘う。
 おずおずと彼を迎え入れる彼女の舌は、少し触れるだけでびっくりしたように奥へと逃げた。
 その臆病な様子は、普段どんなモンスターにも臆する事のない、「強い」彼女からは、想像すら出来ない可愛らしいものだった。
 しかしやがて彼女も、互いの舌を絡ませ、遊ばせる快感に酔い始める。
 彼の首にしがみつき、心細げな声で泣くように鼻を鳴らして、彼の舌を吸い、唇をねだった。
「キス……好き?」
 彼が、なおもしがみつこうとする彼女から優しく体を離してそう聞くと、彼女はうっとりとした恍惚の表情で、こっくりと子供のようにうなづいた。
 その様は、彼の子供の頃の記憶に、小さな痛みを走らせる……。
「……もっと……」
 涎のついた唇の端を指で拭ってやると、彼女は甘えた声で首を傾げた。
「ティファ」
「……なあに……?」
 彼の呼びかけに、とろけそうな笑顔で答える。
 彼に全てを許し、彼の全てを求める童女の瞳に、彼の胸が高鳴る。
「俺……」
「いいわ……クラウドがしたい事なら……なんでも……」
 彼女は、言い渋る彼の頬に口付け、そのままきゅ……と彼を抱きしめて耳元で囁いた。
 激しく高鳴る胸の鼓動が、彼女から伝わってくる。
 しかしそれは、同時に彼の鼓動もまた、彼女に伝わっている事を意味している。
 彼女の艶やかな黒髪に顔を埋め、深く息を吸い込んで彼女の香りで胸を満たす。
「胸……見たいんだ……ティファの……」
 ぴくん……と彼女の体が反応して、ゆっくりと離れてゆく。
「……うん……」
 ベッドの端に腰掛けた二人は、少し体を離して互いの目を見つめた。
「今日……つけてないから……」
 彼女の言葉を彼は理解できなかったが、そう言ったきり彼女が目を瞑ってしまったために疑問を口にする事が出来なくなり、諦めて視線を彼女の胸に移す。
 ふっくらと大きく盛り上がる胸は、滑らかな隆起の中ほどに二つ、さらに小高い丘を形作っていた。
「……?」
 その違和感に、やっと彼は先程の彼女の言葉を理解した。
 普段この小さな膨らみを目にした事はない。
 それは彼女が、いつもはこの膨らみを何かで、何らかの方法で隠しているのだと知れる。
 それを、「今日はつけていない」と言ったのだ。
「…………」
 彼は、その小高い丘をじっと見つめる。
 ぷっくりと隆起するその丘は、わずかに薄赤く彩られていた。
『乳首…………』
 彼の呼吸が少しだけ、荒くなる。
 膨らみ始めた頃の、彼女の胸にときめいた少年時代の甘酸っぱい想いが胸に満ちた。
「あ……」
 彼がその膨らみに指を這わせると、彼女はきゅん……と肩をすくめて身じろぎした。
「あ、ご、ごめん……」
「ん……ちがうの……いいから……続けて……」
 彼女の言葉のままに、彼女の左の乳首をタンクトップの上から撫でさする。
 人差し指で捏ね、親指で弾いた。
 たちまちの内に膨らみはタンクトップを押し上げ、こりこりとした触感を指に伝える。
 その変化に、彼は奇妙な感動と同時に、不思議と「面白さ」を覚え、夢中になってしまう。
「クラ……やだ…………ばっかり……」
 小さく、わずかに聞き取れる程の抗議の声で、顔を上げると、彼女は右手で髪を掻き揚げながら、軽く彼を睨むと、視線を自分の右の乳首に注ぐ。
『右も触わって欲しい』
 彼女が泣きそうな顔で頬を膨らませているのを見て、やっとの事で、そう言いたいのだと彼は気付いた。
「…………」
 けれど、彼はそれを無視した。
「あうん……ふう……」
 彼女の視線を無視して、今まで指で遊んでいた左の膨らみを、布地の上からいきなり舐めあげたのだ。
「あ……あ……あ……」
 ぺろぺろと、犬のように舐めあげる彼の舌に反応して、自然と彼女の口から声が漏れた。
 規則正しいその声を、彼女は自分の手で塞いで止める。
 それでも声は漏れ、体は震えた。
 やがてタンクトップのその部分が彼の唾液で濡れ、はっきりと紅い色を光の元に晒すのを、彼は感動をもって迎えた。
「いじわる……いじわる……」
 しゃくりあげるように、剥き出しのお腹を波立たせながら、甘く切なく彼に抗議する彼女は、言葉とは裏腹に右手で体を支え、更に左乳房を突き出すようにして彼に捧げている。
 たっぷりと時間をかけて苛められた左乳首は、これ以上無いという程起立し、その存在を主張している。
 彼は彼女の左手が、先程から不自然な動きをしているのに気付いていた。
 何度もタンクトップの裾に指で触れ、その度に迷うように宙へとさ迷う。
『直にして欲しいんだな』
 解っていながら、今の彼に、それを素直に実行してやるだけの気持ちは無かった。
『もっと苛めたい』
 その、少し黒い想いが、彼の心に巣食っていたのだ。

 少女期の「硬さ」の取れたその豊かな丸い造型は、脂肪をたっぷりと纏わりつかせながらも張りを失わず、彼の手の中で自由に形を変えた。
「ん……あん……あ……あ……ん……ん……ん……ん」
 みっちりとした触感は、重い。
「はあっ……」
 彼が布ごしに、二つの塊を両手でおもうさま捏ね上げる度、彼女の体は前後に揺れ、顰められた形のいい眉に黒髪がかかる。
「ふ……う……」
 ちゅっ……ちゅっ……と彼女の頬にキスをする。
 唇をつかまえようとする彼女の行為から避け、彼からは決して触れようとはしない。
 くうん……
 涙をいっぱいに溜め、縋るように彼を見つめ、両手を乳房に置かれた彼の手に重ねる。
「いじわる……しないで……」
「俺が……? ティファに?」
「そ……う……う……あ……そう……よ」
「いじわるなんかしてないよ」
「う…………うそ…………よ……はっ……あ……」
 こうしている間にも、彼の手はタンクトップの上から乳房をこね、乳首を弾き、つまみ、彼女の思考を責め苛んでいるのだ。
「あ……私が……して欲しい事…………知ってる……くせ……はんっ……く……くせに……」
 ぎゅっと目を瞑った拍子に、涙が一粒ぽろっ……とこぼれた。
「うん。知ってる」
「じゃあ……んんっ……ど……どうして?」
「ティファが言わないから」
 彼女は彼の言葉に、唇を噛んで上目遣いに彼を睨んだ。
「ちゃんと…………」
「ちゃんと?」
「ちゃんと……んうっ……ちゃんと……さわって……」
「くすっ……」
 彼のこの笑みで、彼女は「征服された」と思った。
 彼女の想いの全てを、彼に「奪われた」と感じたのだ。
 彼がしてくれる事、その全てを、喜んで受け入れてしまうだろうという怖さだ。
 だが、焼けた喉が水を求めるように、彼女がそれをたまらなく欲していた事もまた、事実だろう。
 それはきっと今まで感じた事も無いほど、ひどく甘美で、陶然とした快楽を纏わりつかせているに違いないからだ。
『溺れ……ちゃう……』
 彼がまた彼女の前からいなくなってしまったら、今度こそ耐えられなくなってしまうかもしれない……。
「はっ……あ……」
 彼の両手がゆっくりとタンクトップの中に滑り込む。
 布地と肌の間に入り込んで、ぴったりと乳房を包み、その温かさを味わうようにじっと息を潜めた。
「う……うん……」
 断続的に突き上げる痺れのような“疼き”は、彼女の乳房の中心と、腰の一番深い所を直接結んでいた。
 じんわりとしたものを感じてしまうのだ。
 所在なげに、両腕を体の脇に投げ出し、愛した男に乳房を捧げ、うっとりと見つめている。
 うっすらと開いた唇が、彼からの口付けを待ち望んでいるのは明らかだった。
 ちゅう……
「あ……ふっ……あふ……」
 長い口付けに力が抜け、彼女はとろけるようにベッドへと倒れ込んだ。
「はあっ……」
 彼女が倒れ込む時も、彼の手は、揺れ動くのをとどめるかのように乳房にぴったりと吸い付いていた。
 ゆったりと、その柔らかで張りのある肌を両手で揉みしだく。
 決して強くはなく、むしろ羽毛を扱うかのような強さに、彼女の方が焦れてきている。
 息が荒い。
「ね……」
「ん?」
「ねえ……」
「ん?」
 あくまで何も気付かない振りをする彼は、加虐的な悦びに浸っている。
 彼女はそんな彼の様子に、悔しげに唇を噛んだ。
「…………ばか……」
 彼にはそんな彼女の様子が愛しい。
 ゆっくりと、乳房に被せていたままの形で、タンクトップを押し上げる。
「あ……」
 彼の前に、大きく盛り上がった、日に焼けていない、白い肌が徐々に露わになってゆく。
 ふるふると震える、二つの柔らかな乳房が光の元に剥き出され、その頂上の紅い彩りが、彼の目を楽しませた。
 彼女の濡れた瞳が、期待感に満ちる。
 思ったよりも小さな乳首が、ぷっくりとした紅い乳輪に彩られている。
 その色は鮮やかで、彼は感動のままに舌を這わせた。
「はあっ……あっ……」
 その部分自体は、小さな部分でしかないにもかかわらず、はっきりと熱い体温と震えを、彼の舌に伝えている。
 彼はやはり、左の乳首だけを舌で舐め取り、絡め、舐め上げる。
「いじわる……きらい……」
 言葉とは裏腹に、うっとりとした瞳は何も見ていないのではないかとさえ思えるほどに虚ろだ。
『胸だけで……』
 乳房を可愛がられるだけで、こんなに感じてしまうのは、相手がクラウドだからだと、彼女は思う。
「彼が私の胸を愛してくれている」という想いは、甘美な痺れとなって、まだ腰で渦を巻いているのだ。
『あ……』
 彼女は、先程から下着が汚れているのを知っている。
 はしたなく口を開け、充血したままに、恋しさのあまり涙を流しているのに気付いている。
 コントロール出来ない自分の体が恨めしい。
 自分が、みだらなオンナではないかと彼に思われるのが……恐かった。
 彼女の身体は、既に何人もの男を知っている。
 それは彼も知る所だ。
『経験の有無が人間の価値を決めるなんてナンセンスだろ?』
 彼はそう言って笑った。
『ティファは、俺とまた会うために色んな事を体験した。そう考えちゃだめか?』
 そうも言ってくれた。
 そして、修行中に負った、左手の甲に醜く走った裂傷を、優しく撫でてくれた。
 そう……彼は全てを受け入れてくれたではないか。
『私も……この人の全てが欲しい……全てを知りたい……全てを…………感じたい……』
「ふあっ……」
 吐息は、切なげに吐き出された。
 彼女は、彼の視線をその身に受けて、染めた頬をより一層紅くする。
「ク……クラ……」
 名を呼ぼうとしているのに、胸が一杯で言葉にする事も出来ない。
 熱く濡れた瞳が、そう語っていた。
この記事へのコメント
予想以上にエロくてびっくりした。
左のおっぱいGJ!

ティファの服はタンクトップと言うんでしょうかねぇ……

『Pice.』って何ですか?
Posted by 青玉 at 2010年12月07日 01:18
>ティファの服はタンクトップと言うんでしょうかねぇ……
 違うんですか!?
 うーん。というか、もし違っても私がそう思ってるのでいいのです(断言)。

>『Pice.』って何ですか?
 「Piece」ですね。
 修正しました。

 公開当時、『Pice.』は「カケラとも呼べない不完全なイメージの飛沫」という意味で付けた気がしますが、今となっては単なる誤字にしか見えないですね。
 すみません。自重します……。
Posted by 推力 at 2010年12月07日 10:33
オパーイな新作ワショーイ
Posted by ( ´∀` ) at 2010年12月08日 12:53
それと
タンクトップは
これくらいの丈でも

www.cherrynudes.comすらっしゅeekat-busty-goddess

タンクトップなので
タンクトップな気がしてます
Posted by ( ´∀` ) at 2010年12月08日 12:54
 FF7SSは膨大な量があるので、今後はどんどんアップしていきたいと思います。
Posted by 推力 at 2010年12月14日 12:46
推力さんの作品、昔よく読んだものです。これからも応援してます。
Posted by なつかしい・・・ at 2011年09月25日 19:24
 昔……_ノ乙(、ン、)_
 そうですね。
 そういえばこれ書いたの、もう一昔前なんですよね……。
 新作……進んでないなぁ……。
Posted by 推力 at 2011年09月30日 09:46
推力様

気が向いたときに書いてください
気長に待ってます

キス魔なティファ、最高ですw
Posted by ( ´∀` ) at 2011年10月01日 02:56
>( ´∀` )さん
 まだアップしていない話が多数ありますので、それらをアップする事からしなくては…と考えております。気長にお待ち頂ければ…。
Posted by 推力 at 2011年10月19日 01:09
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