■感想など■

2011年01月06日

[LIPS]『Piece.00』「夜明け」〜決戦前夜〜

■■ Scene.10 ■「嗜虐」■■

 『花』は実を結び、熟していた。
 とろとろにとろけた果実は、溢れんばかりの果汁をその内に秘めている。
 触れる度に震え、わなないて、とくとくと蜜を滴らせていた。
 ティファは、何か言いたげな目で、クラウドを見ている。
『どうして抜いたの?』
 そう、聞きたいのだろう。
 指は、ごく簡単に、するりと中へ入っていった。
「ふやっ……」
 息をしている途中で差し込まれた中指に、啼き声が重なり、奇妙な言葉となった。

 くすっ……

 彼が笑みをもらし、ぬるぬると、ねっとりとした粘液の中で、指を遊ばせる。
 ほんの少し前まで、彼のモノが埋め込まれていたその場所は、あっけないほど、彼の指の、無遠慮な動きを許している。
 ひりついた内壁は、既に強い刺激にしか反応しなくなっているのだ。
「う……あ……」
 それでも、圧迫感には、今だ敏感に反応する。
 彼が内壁を確かめるように押すと、複雑な起伏のコリコリとした壁は収縮して、彼の指を咥え込もうとするのだ。
 鍛えられた筋肉は、しなやかでありながら、柔軟さと強靭さを失ってはいない。
「ティ……」
 彼は、息も荒く、ぼんやりと宙に視線を泳がせる彼女を、ころん……とうつ伏せにすると、そのこんもりと盛り上がったお尻にキスをした。
「あ……や……いや……」
 彼女は彼のしようとする事に気づき、かすかに身じろぎする。
 彼は、先ほど為し得なかった、後ろからの侵入を欲しているのだ。
「ティは、さっき『俺の好きにしていい』って言っただろ?」
 振り返り、彼を仰ぎ見た彼女の顔が、たちまちベソをかいたようになる。
「ふ……う……でも……でも……」
「大丈夫、恐い事なんてないよ」
 そう、彼は『嘘』をついた。
 彼自身が体験したわけでもない事を、彼が断言できる筈も無いのだ。
 それでも、彼女はベソをかいたまま、ゆっくりと体の力を抜いた。

 ちゅ……ちゅ……

「あっ……あっ……あっ……」
 彼のキスが再びお尻へと注がれ、そして背中へと上がってくる。
 やがてキスは、彼女の首筋を通り、右の耳に注がれた。
「はっ……あ……」
 シーツに頬をつけ、陶然とした彼女の、耳元で、彼は甘く囁く。
「いいね?」
 彼女はうっすらと目を開け、しばらく迷っているようだったが、やがてこくり……とうなずいた。

         §         §         §

 彼がその丸いお尻を抱く。
 ぐいっと腰に両手をかけ、持ち上げると、彼女は健気に身を起こし、四つん這いになって恥ずかしげに顔を伏せた。
 身体の全ての部分を見られても、後ろから股間にある全てのものを見られるのは、消え入りたくなるほど恥ずかしいのだ。彼がどんな顔をしているのかわからない分、不安はつのった。
 彼が身を屈め、左手で重さと温かさを確かめるように、彼女の左の乳房をたぷたぷと揺らしながら、左手でお尻の狭間を、つ……となぞる。
「う……ん……」
 つるりとした双丘は、ひんやりとしているのに、その狭間は熱い。
 くにくにと後ろの蕾を刺激すると、彼女は、お尻を揺らして吐息をもらした。
 ゆらゆらとしたその動きは、与えられる快感に戸惑い、迷っているようであった。
「あ……私……すごく……いやらしい……」
 すすり泣くようにして、やっと言葉を紡いだ彼女は、ともすると抜けそうな両手の力で、精一杯身体を支えている。
「どうして?」
「だ……だって……」
 彼は、彼女の、こういうところが好きだった。
 性に対して、今だ後ろめたいような所が、彼女にはある。
 自分の全てのパーツを、快楽を得るためのモノだと割り切れていないのだ。
 彼女にとって、やはり後ろの蕾は、『感じてはいけない所』なのだろう。
「気持ちいいから?」
 そう言いながら、彼は尚一層蕾を刺激する。
 たっぷりと唾液をまぶした指で、少し潜り込ませるようにするだけで、彼女の両脚の爪先が、きゅ……と反り返るのが見えた。
「あ……い……いや……」
 言葉とは裏腹に、彼女のお尻は逃げようとはしていない。
 明らかに感じ、そして、快楽を欲していた。
 濡れたように艶やかに光る黒髪が、彼女の肩を滑り落ちる。
 先で縛った髪は、広がりはしないが、それでも適度に彼女の背中で散り、彼女の肌の健康的な色を際立たせていた。

 ……た……ぱたた……

 彼女の両脚の間のシーツに、いくつものシミが広がる。
 滴った蜜は、太股を伝い落ちていた。
「そこは……そこは……いや……」

 じゅる……

「あうっ……ふうっ……うーーーー」
 彼は彼女の声を無視して、わざと音を立てて蜜を啜った。
 花弁を嘗め、右手の指で後ろの蕾をいじめながら、左手の指で花弁を押し開いて、その可愛らしい花芯を剥き出した。
「うっ……うっ……うっ……うっ……うっ……」
 声を押し殺し、くぐもった声で啼く彼女が愛しい。
 そして彼は、彼女の両脚の間に体を押し入れるようにして、彼女の背後に膝立ちに立つ。
 彼女が、ぬるぬるとお尻の狭間にこすり付けられる彼のモノに気づいて緊張するのが、彼女の背中の筋肉の動きでわかった。

 ちゅぶ……

 『花』の中心に、あてがい、そこでちゅぷちゅぷと遊ばせる。
 少しだけ門をくぐらせ、すぐに外へと出る。
 花弁を分けて花芯を刺激し、ちゅるちゅるとこねた。
「はあっ…………」
 ひとしきり遊ばせ、やがて彼女の背中から緊張が取れると、
 彼は、それまでのじれったい動きが嘘のように、力強く、一気に彼女を貫いた。
「ひいっ……ん……」
 既に先程のような抵抗感も無く、ぬっ!と彼のモノが根元まで埋め込まれた時、彼女は、貫かれる快感に軽くイッてしまった。
 一瞬頭が真っ白になり、後ろに引っ張られるような感覚の後、誰かが泣いているのに気づいた。
 が、それはすぐに自分の声だと知る。
「ああーーーーーーーーーーー!!」
 声は長く、激しく迸り、すすり泣くように鳴咽した。
 こんなにも激しく啼き声を上げる自分に、既に羞恥は無い。
 ぐりぐりとねじ込まれる彼の熱情に、体を支えられなくなって肘を突いた。
「うっ……ううっ……あーーーー……あーーーー……」
 歯を食いしばろうとするものの、声は唇を容易にこじ開けた。
 ぽたぽたと涎がシーツに滴ったが、彼女にはそれすら見えていないのだろう。
 我慢できる筈も無い。
 彼女の心には、今、先程まであんなに嫌って、恐れていた、雌犬のように扱われ、突き放されるように抱かれる事への哀しみは、無いのだ。

 ちゅ……じゅちっ……

 粘液質の音が、耳まで届く。
 それは、自分が立てている音なのだと思う度、快感は増幅され、彼女の頭を痺れさせた。
 彼に組み敷かれ、モノのように扱われていると思う度、「彼のモノになった」という幸福感が、彼女の心に満ちる。
 哀しさは少しも無い。
 彼の『呪文』が、彼女にそう感じないようにさせているのかもしれなかった。
 愛しい人からの『たった一言』が、彼女の心の枷を取り除いたのかもしれない。
 『彼が与えてくれるものなら、例えそれがどんな形であろうとも受け入れられる』のだ。
「ひいん……」
 彼女は激しく打ち込まれるモノに、身体の奥深くまで彼の印を付けられたと感じた。
 これからは、どこにいようとも、誰といようとも、何があろうとも、私は彼のモノなのだ。
 そう思った。
 涙が溢れ、声は途切れる事が無かった。
「あっ……あーーーーーー……あーーーーーーーーー!!」
 悦びの声は、誰はばかる事無く部屋一杯に響く。
 仲間がもしここにいたら、そしてこの声を聞いていたら、彼女は恥ずかしさに身を竦ませて、彼らの目から逃げだすかもしれなかった。
 けれど、もう、そんな事はどうでも良かった。
 今、この時大切な事は、彼のモノになったという事実だけなのだから。

         §         §         §

 彼は、際限なく放たれる彼女の甘い声に、律動を緩やかなものに変えた。
 激しく突き上げればいいというものではない。
 もちろん、それは相手によって違う。けれど、ティファは変化に富んだ動きを好むようなのだ。
「セックスは相手をどれだけ想う事が出来るかが全て」
 それを彼は、神羅に入り、兵士となった最初の休暇に、先輩に連れて行かれた娼婦宿で知った。
 あの男と出会う前に……。
 彼は浮かびかけた不吉なビジョンに、知らず、その動きを止めてしまっていた。
「どう……したの……?」
 気づくと、いつのまにか彼女がけだるげに振り返り、濡れた目で見上げている。
「いや……」
 彼女に笑ってやり、動きを再開する。
 今は、彼女の事だけを考えればいい。
「ふっ……ふうっ!」
 後ろから貫かれる彼女は、すぐに快楽の波に没頭した。
 滑らかな背中に汗が光る。
 彼は、彼女の腰をしっかりと掴んで、何度も打ちつけた。
 蜜が滴り、飛び散る程激しく、身体の奥底までその熱さがしみわたる程丁寧に、ゆっくりと。
「ひんっ……ひんっ……ひんっ……」
 ふぁさっ……と黒髪が揺れる。
 いやいやと髪を振り乱し、シーツを握り締める彼女の姿が、愛しすぎて、彼はより一層腰の動きに気を付ける。
「し……しんじゃう……しんじゃうぅぅ……」
 息も絶え絶えに、涙を流しながら訴えるように啼いた。
「うう……」
 彼は、自然に声が漏れるのを感じる。
 その時は、近い。
 これ以上はないというほど硬く怒張した彼のモノは、彼女の中でその終焉を迎えようとしている。
「ティ……ティ!」
「……うんっ……きて……来て……きてっ」
 彼の声に、震えながら彼女が答えた。
 その甘い声が耳を打つと、胸が熱くなる。
 と、同時に、彼は彼女の体の奥深くに、己の全てを解き放った。
「う……」
「はっ……あっ……んん……」
 彼の腰が動きを止め、強くお尻を引き寄せたのを知り、終焉を悟ったのだろう。
 彼女は自分からお尻を彼に突き出し、更に密着させた。
「う……う……」
 ビクビクと、「それ」は、驚くほど長く続いた。
 既に一度、彼女の可愛らしい口の中に放っているのに……だ。
「ふ……う……」
 彼女の豊かなお尻にぴったりと密着させ、その温かさと柔らかさを下腹で感じながら、自分の精を送り込む。
 根元まで埋め込まれたモノは、ひとしきり放つと、ゆっくりとその硬さを失い始めた。
 彼が余韻を楽しみ、びくびくと最後の一滴まで彼女の中に放つと、抜こうとした彼の動きを、彼女が制した。
「だめ……」
 きゅっ……と一生懸命に『花』を締め付け、彼を逃がさないようにする。
「ティ?」
「……まだ……だめ……行かないで……もう少し……」
 鼻にかかった、甘えた声で請う。
 シーツを頬に付けたまま、お尻を揺すって彼の腰に擦り付ける。
 幸福感に満たされた彼女は、少しでも長く彼とこのままでいたいと、ただ願ったのだ。
この記事へのコメント
>「ああーーーーーーーーーーー!!」
> 声は長く、激しく迸り、すすり泣くように鳴咽した。

いやああああ
これは恥ずかしい
推力さんのお話はティファの羞恥心と
それでも反応してしまう体と声のギャップがとても好きです
ひとりの時にふと思い出して赤面しちゃってるはず?ティファは
Posted by えろみっともない at 2011年01月11日 15:56
 ありがとうございます。
 ティファは……そうですねぇ……思い出したら色々と悶えてそうです。だったらいいな、と思います。
 可愛いですよね。
 「にへぇ」と「うああああ」を交互に繰り返したり。
Posted by 推力 at 2011年01月12日 21:56
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