■感想など■

2012年08月14日

[LIPS]『Piece.06』「二人の告白」〜吐息と言葉と〜

■■ Scene.07 ■「〜泥酔〜ティファ」■■

 覚えてるかな?

 あの時のこと……。

 この人がいなくなって……私達だけで闘わなくちゃならなくなった時のこと。
 いろんなものと、闘わなくちゃならなくなった時の、こと。

 ふふ。
 そうだね。
 シドはいっつもそう言ってたよね。

 でも私は……ダメだったなぁ……。

 この人がいなくなっただけで、あんなにめちゃくちゃになるなんて、思ってなかった。

 強くないよ?

 ……強くない。

 もしそう見えたなら……たぶんきっとそれは、パンパンに膨らんだ風船みたいに、いっしょうけんめい自分を大きく見せてただけだと思う。
 だって、この人がミディールにいるかもしれない……生きてるかもしれないって思ったら、私……さ、ね? ほら……。

 うん。

 あの時、シドが叱り飛ばしてくれなかったら、きっとこの人にはまた逢えなかったと思う。
 おかしいよね。
 ずっと逢いたいって思ってたのに、いざその時が来るとどうしていいかわからなくなって泣いちゃうなんて。

 呆れたでしょ。

 うそ。
 だってあの時のシドってものすごく恐かったもの。

 ふふふ。

 私ね……。
 私、あの時ほど……私なんか、実は強がってるだけの、ものすごく弱い人間なんだ……って思ったこと、無い。
 ずっと不安だった。
 ずっと……この人ばっかり見てた。

 ………………。

 ありがと。
 そう言ってくれるの、シエラさんくらいよ。
 でも、あの時の私はリーダーとしては失格だった。
 ……この人しか、見えてなかったもの……。

 え? やだぁ。
 別にノロケてるわけじゃないってば。

 ……うん。
 そうだね。
 もうそろそろ帰らなくちゃ。

 ね、クラウド。
 起きて。
 ね?

 あっ……もう……寝ぼけないで。
 もう帰るわよ?
 ほら。

 ええっ?
 そんなのダメよ。
 明日は昼までに出なくちゃいけないんだから。

 え?
 ……平気じゃないけど……でも、この人が選んだ道だもの。
 私はそれを応援したいわ。
 それに、今はシエラさんもいてくれるし。

 そうよぉ。
 シドがいない時には、二人であなた達の悪口ばっかり言ってるんだから!
 ねーーーー。

 ふふふ。

 あっ……も、もう……クラウドったら……。
 そんなとこ触らないで。ばかっ。

 え?
 だ、大丈夫大丈夫。
 もう馴れちゃったから。

 でも、そう思うんなら、この人にあんまり飲ませないでよね。
 いっつもベロベロになるまで飲んじゃうんだから。

 それ、どういう意味かしら?
 私がストレスになってるって意味? ん?

 最初からそう言えばいいのよ。ばかね。

 ばかだからばかって言ったんですぅ。

 ふふふ。

 そうね。
 楽しいんだと思う。
 ううん。楽しいのよ。きっと。すごく。
 こういう時じゃないと、お酒なんてめったに飲まない人だから……。

 そうね。
 少しくらいなら羽目を外してもいいかな?……って思うけど……。

 いくらなんでもこれは外しすぎ。
 でしょ?

 もう。
 クラウド。
 ほら、しっかりして。
 うちに帰るの。
 うちよ、うち。
 ここはシドの家でしょ?

 そうそう。
 歩ける?
 いい? 手、離すよ?

 じゃあね、シド。
 シエラさんも。

 うん。
 おやすみなさい。

 ……ってクラウド、運転しちゃダメーっ!

■ハイウィンド家にて■
■ハイウィンド夫妻■


         −おわり−

■■[LIPS]『Piece.06』「二人の告白」〜吐息と言葉と〜■■

「2012/07/24 00:00」投下開始
「2012/08/14 00:00」完了
この記事へのコメント
今日は更新なしですか?
Posted by 青玉 at 2012年08月16日 00:11
 ちょっと停滞してます。
Posted by 推力 at 2012年08月16日 16:31
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